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2024年2月23日金曜日

【IP NOTE】ソフトウェアとビジネスモデル(BM)、特許になれるか

技術が早く発展して以前になかった新しい形の発明が増加しています。グローバル的にIT時代を迎えて新しいソフトウェアが引き続き誕生していて、経済と産業トレンドに合わせて様々な事業モデルもまた相次いで創出されています。このような流れの中でソフトウェアとビジネスモデルが知的財産権として保護されるか、特許になれるか気になります。今回のポストでは、伝統的な知的財産権の範疇としては保護が難しい*ソフトウェアと*ビジネスモデル(BM)の出願動向及び法的保護方法について調べてみたいと思います。

*ソフトウェア:コンピューターハードウェアの反対の意味で、ハードウェアに直接命令したり他のソフトウェアに入力を提供して命令語の機能を遂行
*ビジネスモデル(BM):会社の事業のためにどんな価値を生み出し、どのように伝達して、どう収益を得るかに対する模型

ソフトウェアとビジネスモデル(BM)

21世紀の頭から研究、開発される対象の90%はソフトウェアに関するものでした。コンピューターで具現された発明たちをほぼすべての技術分野で探せるようになりました。このような様相は特許出願にも反映されていて、コンピューターで具現された発明の大半はソフトウェアを基盤にしています。ソフトウェアの発展は1960年代に遡ります。過去のソフトウェア開発は主に*メインフレーム及びミニコンピューターのコンピューティングに重点が置かれていましたが、今日では個人用、万能及び組込みコンピューティングのためのソフトウェア開発にもっと細分化しています。

*メインフレーム:数多くのユーザーとアプリケーションおよび装置を多数に支援できるコンピューターで、大型コンピューターは統計データや金融関連の電算業務、全社的資源管理のような複雑な作業を処理

特許として保護できるか

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過去にはソフトウェアたちが主に著作権を通じて法的に保護されていましたが、現在は多くの企業が特許を通じてソフトウェアに関する発明を保護しようと努力しています。一例として、SAPソフトウェアグループは、1998年に自体特許部署を設立しました。2001年5月SAPは当時4つのソフトウェア関連特許を保有していました。この時期を経て国際市場競争で特許の影響がどんどん重要になってきました。

ソフトウェア特許のブームのきっかけは1992年にありますが、これはアメリカでソフトウェアの特許登録を可能にした*Freeman-Walter-Abele試験(2段階テスト)に導いた革新的な法廷判決から起因します。1998年にはこの試験がアメリカで*State Street Bank法廷判決に代替されて、数学的アルゴリズムが単純アルゴリズムではなく、結果が具体的で実質的なものに繋がれば、特許を受けられるようになりました。この判決はアメリカでのビジネス方法(BM)特許時代の始まりを知らせました。実際にこの判決を機に2000年代に世界でソフトウェアとビジネス方法についての特許出願及び許可された特許数が急増することになりました。2段階テストに関する内容はAlice判決と共に以下で詳しくお話します。

*Freeman-Walter-Abele試験:1段階は、クレームが直接または間接的に数学的アルゴリズムを含んでいるか有無を検討する。数学的アルゴリズムを含んでいない場合、特許の対象になれない。2段階は、もし数学的アルゴリズムを含んでいる場合、それがどのような方法でも物理的要素や方法に応用されていたり、又はアルゴリズムを除外しても他のところで保護の対象になるかの有無を判断する。この二つのテストを満たす場合、その発明は特許の対象になる。

*State Street Bank法廷判決:請求項が何の応用もない数学的アルゴリズムそのものを請求している場合には特許性を否定すべきだが、請求項に記載された数学的アルゴリズムが有用で具体的で類型的な結果をもたらす場合、特許性を認めた判決。


コンピューター具現発明(Computer-Implemented Inventions, CII)

ヨーロッパ特許庁でソフトウェアは特許として曖昧であるとみなされます。なぜなら、ソフトウェアはアルゴリズムを具現するためにプログラミング言語で作成されたプログラムリストを示して今sぐあ、コンピューター基盤装置にロードされたコードを示す場合もあり、同伴されるドキュメントも含まれる可能性があるためです。なので、このような曖昧な用語の代わりに*コンピューター具現発明の概念が導入されました。コンピューター具現発明はコンピューター、コンピューターネットワークまたは他のプログラミング可能な装置を使用している場合の一つ以上の特徴がコンピュータープログラムを通じて完全にもしくは一部が具現される場合を示します。

コンピューター具現発明が特許として認められるためには、技術的な問題が新しく明白ではない方式で解決される必要があります。また、コンピューター具現発明は特許として新しく、創意的な段階を含んでいて、産業的な適用が可能でなければなりません。更に、特許の保護においていずれの技術分野の発明に該当されていなければならないのが基本規定です。

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控訴審の判例からみる特許可能性

EPOの判例において、技術的なプロセスの制御または実行はハードウェアやソフトウェアで具現される方法と関係なく、特許可能性から除外されないといいます。判例によると、プロセスが特殊回路を通じて実行されるかまたはコンピュータープログラムを通じて実行されるかは経済的、技術的要素によって違うので、コンピュータープログラムが含まれるという理由で特許可能性を拒否してはいけないとしています。

特許で保護されるコンピューター具現発明(CII)には、コンピュータープログラムとコンピュータープログラム製品があります。この形で請求された対象物はコンピュータープログラムがコンピューターで実行されたりコンピューターにロードされる時にコンピュータープログラムと実行されるコンピューターハードウェア間の「普通」の物理的相互作用を超えて「追加的な技術的効果」をあげられる場合には特許になれます。プログラム実行による一般的な物理的効果、例えば、電気の流れのようなものだけではコンピュータープログラムに技術的な特性を付与するのに十分ではなく、追加的な技術的効果が必要です。

また、ビジネス遂行のための計画、規則及び方法(BM)はビジネスをする方法そのものでは特許になれません。しかし、単に行政的な機能ではなく、技術的問題を解決する新しい方法は実際に特許になれます。


各国の特許庁別に発明に該当しないもの

以下は、各国の特許庁で発明として認めない項目を羅列したものです。発明に該当しない項目を見てみると、なぜソフトウェアとビジネスモデルが特許可能性を認められるのに多様な観点からの審査と法的、制度的考慮が必要なんかがわかります。発明に該当しない項目に該当して技術的な創作性を持っているため、特許適格性をより深く判断しなければならないためです。

Alice判決と2段階テスト

2014年に下されたAlice判決は、ビジネス方法の特許可能性をどう見るべきかに対する示唆点を与えます。この判決はAlice Corp.とCLS Bankの間の法的紛争で下されたもので、当時アメリカ連邦最高裁判所は仲介決済を安全にできる方法(電子エスクローの一つの形)の特許可能性を認めませんでした。このようにAliceの特許を無効に判決することで、裁判所は特許適格性判断のために2段階テストという新しい手順を導入しました。

▲ EPOでのコンピューター具現方法(CII)申請書評価のための2段階接近

このテストは、まず主張された発明が抽象的なアイディア、自然現象、自然法則、数学的公式または類似する抽象概念に関するものなのかを確認します。もし羅列した概念に該当すると、裁判所は二つ目の段階に進めて主張された発明が抽象的な概念をどう具現したのか創意的な概念を含めているかの有無を検査します。Aliceテストによると、主張された発明は自然現象や抽象的なアイディアに相違的な概念または創作性が一緒に含まれている場合のみ特許可能です。もしその程度の創意性、創作性を持っているのであれば、対象請求項は特許登録ができます。

アメリカ特許商標庁(USPTO)のビジネス方法審査グループはAlice判決に迅速に対応しました。金融と関連する特許の許容件数はAlice判決以前の値の10%に減少しました。特許控訴及び控訴委員会も似たような方法で反応しました。特許審査官によるビジネス方法拒否に対する控訴の約20%のみ控訴委員会で結果が裏返されたそうです。これは特許に認められるほどの創意性と創作性を持っているのが容易いことではないことを意味します。

▲ ソフトウェアと比較したAlice判決以後のビジネス方法関連特許減少

ここまでソフトウェアとビジネスモデルを見る特許的観点について調べてみました。4次産業革命以後、ソフトウェアを始め各種IT技術、そしてビジネスモデルの特許適合性を判断することはどんどん増加してくると予想されます。特許権を確保することは技術保護と産業発展のための第一歩でもあるので、新しい形態の発明を保護するための法律と制度が体系的に発展して整備されることを期待しています。更に、新しい発明が法律の保護を受けて企業または個人の競争力につながり、産業発展の原動力になることを祈ります。

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1. 本文中「ソフトウェアとビジネスモデル(BM)」、「コンピューター具現発明」、「控訴審判例からみる特許可能性」、「各国の特許庁別に発明に該当しないもの」、「Alice 判決と2段階テスト」に関する内容Patent management : protecting intellectual property and innovation 2021, Oliver Gassmann, Martin A. Bader, Mark James Thompson, Springerから抜粋及び参考しており、その他内容はWIPSで作成しました。
2. 「ソフトウェア」、「ビジネスモデル(BM)」、「メインフレーム」‐ Wikipedia(https://ko.wikipedia.org/)参考
3. 「Freeman-Walter-Abele試験」、「State Street Bank法廷判決」に関する説明は"ビジネスモデル(Business Model)の発明としての成立性"、Lee Doohyungから抜粋及び参考しました。


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2023年12月20日水曜日

【IP NOTE】4次産業革命とモノのインターネット(IoT)、そして未来の課題

私たちは4次産業革命の時代を生きています。ほとんどの電子機器の前に「スマート(Smart)」というワードがついて、違う空間にある装置と装置を繋げるのは日常になって、効率的な仕事のための普通の手段になりました。2015年の世界経済フォーラムの創始者であるKlaus Schwab(クラウス・シュワブ)がフォーリン・アフェアーズ(Foreign Affairs)の寄稿を通じて初めて主張した4次産業革命はもう想像の世界、未知の領域ではありません。このように4次産業革命はいつの間にか生活の深いところまで浸透してきましたが、新しい流れを迎える社会的な土台はまだ整えられていないのが現状です。
今回のポストでは、4次産業革命とその代表技術であるモノのインターネット(IoT)の定義及び現住所を確認してみたいと思います。また、新しいパラダイムの到来と共に私たちが直面した問題及び解決すべき課題についても調べてみたいと思います。

4次産業革命、世の中をスマートに繋げる

次世代産業革命と呼ばれる「4次産業革命」は、様々な技術分野の全般にかけて観察される主要技術トレンドを表現する名称です。4次産業革命は登場と共に技術トレンドをリードしたモノのインターネット(IoT)をはじめとした「クラウドコンピューティング」、「人工知能(AI)」などの色んな技術を含みます。この技術たちのお陰で色んなモノをスマートに繋げて最大限に活用することができるようになりました。なので4次産業革命を超連結、超知能、超融合の時代ともいいます。

「産業革命」という用語には最新技術の圧倒的な浸透力と破壊的な潜在力が反映されています。以前の産業革命は繰り返される肉体労働の自動化を果たしましたが、4次産業革命はここでさらに一歩進みます。4次産業革命は繰り返される知的労働を含めたすべての業務の自動化を具現します。また、4次産業革命は製品の生産過程で効率性と柔軟性を大きく向上するのはもちろん、財貨とサービスの価値もまた増進できます。人間の物理的な労働なく、自律的に運営される「スマート(Smart)」工場への転換は既にヨーロッパを始めとした色んな国で重要な挑戦課題として認識されてきました。
*知的労働:肉体労働に反対される概念であり、知識基板の頭(脳)を使う業務を意味

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技術と共に変化する世界

4次産業革命の発展の下でスマートにつながったモノたちは既存の交通(例:自律走行車両)、エネルギー(例:スマートグリッド)、都市、医療及び農業分野のパラダイムを変化させています。このような発展の異面に、過去の産業革命と同じく次々と姿を現し始めた経済及び社会的問題もまた存在します。例えば、知的労働の自動化は人間が遂行する労働の意味を技術のトレンドに合わせて新しく規定して価値を定立することを求めます。また、新しい仕事が創出されて既存の仕事が消え始めて労働市場の均衡を揺らいでいます。

変化は企業たちにビジネスモデルを再考して新しい競争携帯に適用するよう拍車をかけています。また、各国の製作決定者たちにはすべての経済主体たちが新しい流れに適用できるように基盤と体制を形成しなければいけないという課題を与えています。その課題の詳細は以下通りです。

<4次産業革命の課題>
・労働者たちが新しい流れに適用できるようにする労働力教育及び投資方法設計
・新しいデジタルインフラに対する支援及び規制方法設計
・デジタル時代での競争のための法的体制設計
・サイバーセキュリティ及び消費者権利を保護するための適切な法律体制設計

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モノのインターネット(IoT)の技術動向

4次産業革命は産業モノのインターネット(industrial internet of things, IIoT)とも呼ばれます。4次産業をリードしたモノのインターネットの影響力を見せる名称です。モノのインターネットは大きく次の3つに分けて説明できます。

<3種類のモノのインターネット技術>
・核心技術(Core technologies):インターネットで繋がっているどんなモノもスマート装置に変化できる技術
・実行技術(Enabling technologies):つながったモノと共に使用される合法的な活用性がある技術(分析、セキュリティ、人工知能、位置把握、電源供給、3Dシステム、ユーザーインターフェース)
・応用分野(Application domains):つながったモノの潜在力を活用できる分野(家庭、個人、企業、製造、インフラ、車両)

ここ3年間、産業用のモノのインターネット(IoT)の特許出願増加率は54%で(表1参考)全体の特許出願増加率の7.65%を上回りました。特に2016年には自律走行関連発明だけでもヨーロッパ特許庁(EPO)に5,000個以上が出願されてモノのインターネットが主流の技術であることが立証されました。その中でも3Dシステム、人工知能及びユーザーインターフェース分野が3年間最も早く成長して、この技術たちと密接する応用分野の企業出願件数が全体のモノのインターネット技術関連の出願件数で最も多かったです。

IoT発明の増加はすべて核心技術、実行技術、応用分野の三つの部門で発生しました。応用分野と革新技術が発明の多くを占めている反面、実行技術に関連する発明の数はかなり少ないです(表1参考)。また、最近何年間、核心技術に関する発明の数がより早く増加して、応用分野をほぼ追いつくほど増えています。

▲ 表1

4次産業革命での特許出願様子

2011年から2016年までEPOに提出された全ての産業用のモノのインターネット(IoT)特許出願の42%を占める20個の企業のほとんどがアジアに位置した企業たちです(表2参考)。また、核心技術の核心は主に情報通信技術(ICT)に重点を置いた少数の大手企業によってなされています。一方で、実行技術と応用分野では大手企業に出願が集中されておらず、この分野の最上位出願者には大手企業のみならず様々な産業群の企業たちが属します。

▲ 表2

1990年代半ば以後、ヨーロッパ、アメリカ及び日本は産業用のモノのインターネット(IoT)技術革新の中心地域でした。様々な分野のヨーロッパ、アメリカ及び日本の大手企業たちがIoTの実行技術分野で主要出願者でした。韓国と中国ではIoT革新が前述の国々より遅く始まって、現在ま少数の情報通信技術(ICT)企業たちがIoT産業をリードしています。ご存知かも知れませんが、韓国ではLGとサムスンがIoT応用分野の90%を、中国ではHUAWEIとZTEが4次産業革命特許の70%を占めています。

ヨーロッパの4次産業革命はミュンヘンとパリに集中される傾向があります。フランスとドイツは4次産業革命の技術発展の最も核心的な国です。1990年代の後半から4次産業革命のリード役割を果たしたドイツは製造業、車両及びインフラ分野で頭角を現していました。また、フランスとベネルックスを含めた北ヨーロッパ国々の技術プロフィールは主に人工知能、ユーザーインターフェース、3D処理お及びセキュリティに特化された技術力を見せました。オランダのフィリップス、フィンランドのノキア、スウェーデンのエリクソンなどがその代表企業といえます。
*ベネルックス:ベルギー・オランダ・ルクセンブルクの3国の頭文字でつけた3国の総称

そして未来の課題

IoTの発展は4次産業革命の到来を加速化させると見込まれています。既に4次産業革命の技術は既存の法体系が対応できる範囲を超えています。例えば、自律走行車が統計的には人間が運転するより安全だと主張されていますが、事故が発生する確率と場合を考慮せざるを得ません。しかし事故が発生すると刑事上、民事上の法的責任の所在がまだ明確に規定されていない状況です。そのため、責任所在を問える法制度と責任に対する規定が必要です。更に、社会はソフトウェアとネットワーク装置が分散台帳技術を使用してそれぞれが自体経済主体に慣れる場合を法的に考慮しなければいけません。

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分散台帳技術(Distributed Ledger Technology, DLT)とは?

分散台帳技術(Distributed Ledger Technology, DLT):分散ネットワーク参加者が暗号化技術を使って取引情報を検証して合意した台帳を共同で分散・管理する技術で、中央管理者や中央データ保存所がありません。また、データ管理の信頼性を高めるために分散ネットワーク内のすべての参加者が取引情報を合意アルゴリズムによって互いに複製して共有します。この取引情報は分散・管理するため、偽造を防止できてこのような分散台帳技術を具現した代表的な例がブロックチェーンです。
<Naver知識百科IT用語辞書(韓国の情報通信技術協会提供)参考>

このような分散台帳技術の害標的な例でドイツの非営利財団IOTAが発行した暗号化弊IOTAのプロトコルがあります。IOTAは既存のブロックチェーン技術からアップグレードされたもので、モノのインターネットを具現するために必要な機器間の取引を処理、実行、精算のために開発された分散台帳です。IOTAは管理者が必要ない合意プロトコルを基にして脱中央かを実現します。このようなIOTAはタングル(Tangle)という独自的な技術によって作動しますが、この技術は採掘者を別途必要とせず、取引者が直接採掘者の役割も果たすので、送金手数料がないという大きい特長を持ちます。

▲ 出所:IOTA財団ホームページ

このように普段用語は慣れているが定義するのが難しかった4次産業革命及びモノのインターネット(IoT)の概念と私たちが備えるべき未来の課題について調べてみました。本文の内容のように「未来に注目される仕事と消える仕事」、「事故時に責任の所在及び法的根拠」に対するイシューは既に甲論乙駁が活発に行われています。仕事を失う労働者たちを新しい技術環境にどう適応させるか、技術及び消費者の権利保護法律をどうもっと体系的で公正に整備するか、更にサイバーセキュリティ技術をどう強化するか注目されています。技術のみならず、変化に対応するシステムもまた均等に発展して皆が4次産業革命の流れをうれしく迎えられることを祈ってみます。

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1. 本文中「4次産業革命、世の中をスマートに繋げる」、「モノのインターネット(IoT)の技術動向」、「4次産業革命での特許出願」、「そして未来の課題(最初の段落)」に関する内容はPatent management : protecting intellectual property and innovation 2021, Oliver Gassmann, Martin A. Bader, Mark James Thompson, Springerから抜粋及び参考しており、その他内容はWIPSで作成しました。
2. 韓国情報通信技術協会「分散台帳技術」‐ NAVER知識百科IT用語辞書(分散台帳技術(naver.com))参考


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2023年10月25日水曜日

【IP NOTE】グローバル環境での生命工学技術特許管理戦略

人間の生物学的限界を克服して健康に生きていく技術を発明することに世界が没頭しています。このような流れの中、生命工学は21世紀の革新技術に浮上して人類の宿願で宿題を解けてくれる代表分野として注目されています。生命工学によって変化する人類の未来が期待される中、関連技術をどう特許化して管理すべきかもまた重要なポイントになっています。
今回のポストでは、生命工学技術の特許出願現況、倫理問題及びその他のイシュー、そして国々の多様な特許基準を基にグローバル環境での生命工学技術の特許管理戦略について調べてみたいと思います。

生命工学発明と特許

生命工学技術の特許管理戦略について確認する前に、まず生命工学発明の定義及び概念について調べてみます。ヨーロッパの特許協約(European Patent Convention)は、生命工学発明を「生物学的な物質で成り立っている生産物」または「生物学的物質を含有する生産物」と定義しました。これはつまり、DNA配列、遺伝子、たんぱく質、生物学的物質を生産及び処理または使用する過程と関連する発明を意味します。

また、生物学的物質は遺伝情報を含めて、生物学的システムで自体的に繁殖したり繁殖できるすべての物質を意味します。ここには生物学的組織及びDNAのみならず生物体も含まれます。最後に生命工学特許は生命工学発明に対する特許で、例としては植物、動物、人間の細胞、組織、器官または遺伝子が修正された動物、植物そして遺伝子が修正された種などがあります。

考慮すべき事項が多い生命工学特許

これまでの数十年間、早い速度で成長してきた生命工学はヨーロッパ特許庁
(European Patent Office)の全体出願件数の約4%を占めて上位10大技術分野にランクしています。

▲ 年度別のヨーロッパ特許庁(EPO)の生命工学分野の出願件数及び増減率

生命工学分野の出願は微生物から農業及び医療特許に至るまで多様ですが、このような生命工学発明を特許として登録する時には法的、経済的な側面のみならず倫理的、社会的な側面も考慮しなければなりません。時には出願した発明が果たして特許として適合しているかについて色んな見解が衝突して社会的問題とイシューを生み出すこともあります。遺伝子変形植物(GMO)、動物複製または人間の胚芽幹細胞使用などがその例です。

一般的にヨーロッパ特許庁(EPO)に出願された全体の特許の半分未満だけが最終的に特許として登録されるそうです。その中でも生命工学分野は特許付与率がとても低く、出願件数の約30%未満が最終的に特許として登録されるそうです。このように動植物に関する特定少数の出願件に関しては審査条件がとても厳しく、公開的な論議が進められる可能性があるため、関連技術出願者はこの点を必ず念頭に置いておく必要があります。

ライセンスと研究費

生命工学分野で「遺伝子分離」のような基本的な手続きは研究に必須です。もしこの過程が特許によって利用不可であったり、高い費用で使用しなければいけない場合、研究を進めるのが難しくなる可能性があります。例えば、重合酵素連鎖反応(PCR)は遺伝子工学で極めて少量のDNAを望み通り増幅できる基本過程で、このPCRをテーマに多数の特許が出願されたりしました。

PCRに関する特許は他の研究者たちにライセンスを付与することでPCRを容易に使えるようにして、その結果多くの研究者たちが他の研究を活発に行うことができました。これはPCR特許発表以後、1987年から1997年までの間に現れたPCR技術を参照した科学論文数の幾何級数的な増加した様子から確認できます。通称的にライセンス使用時、特許料を支払わなければいけないため研究費用が増加する可能性があり、この費用は研究の重要な要素として作用します。

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伝統知識を尊重するヨーロッパ特許庁(EPO)

医学を含めて様々な分野に対する豊富な伝統知識を持つ国が多いです。最近では開発途上国の伝統知識を国と住民たちの同意を得ることなく出願して個人や企業が独占してしまう事例もあります。

伝統知識の無分別な民営化を防止するために、EPOは特許付与時に出願対象が特定国の伝統知識に該当するか確認する過程を経ます。この時、EPOはインド伝統知識デジタルライブラリ(TKDL)のように特化されたデータベースを検索及び使用します。2009年にEPOはインド政府とこのデータベースにオンライン接近を許容する協定を締結しました。のみならず、EPOは中国と韓国を含めた他の国々の伝統知識を説明するデータベースをも参考にしているそうです。

▲ インド伝統知識デジタルライブラリ(TKDL)/EPOのアジア特許情報DB

倫理の岐路に立たされた、生命工学

ヨーロッパ特許庁(EPO)は法的土台になるヨーロッパ特許協約(EPC)を厳密に遵守して特許付与時に倫理的事項を考慮します。法(EPC第53条)は倫理的理由で特許を許可しないいくつかの例外事項を明示していますが、人間複製、人間遺伝体の修正、そして人間胚芽の使用などがここに該当します。また、生命工学分野の特許には「生命工学発明の法的保護に関する指針」が適用されますが、該当指針は1999年にEPCの一部になりました。それではEPOで提示した生命工学分野で特許可能な不可能な特許を確認してみましょうか?

▲ ヨーロッパ特許庁(EPO)の特許可能/不可能発明に対するリスト

特許になれるか?

まずヨーロッパ特許庁(EPO)は知られた活動がない遺伝子や未識別された遺伝子ピースに対する特許を付与しません。また、人間遺伝子に対する特許を得るためには該当遺伝子の活動が出願書に記載されている必要があり、単純発見ではなく特許として意味のある発明でなければいけません。つまり、医学的に重要な利点がなければいけません。このように人間遺伝子分野の特許は遺伝子の機能が十分に立証できず、倫理的な問題に抵触すれば出願が拒否されます。一例として、ある出願は出願当時に「人間胚芽を破壊しなければいけないが、分離できた人間胚芽幹細胞の使用」に基づいていましたが、倫理的問題でEP(ヨーロッパ特許)ではこの発明を特許として許容しませんでした。

動物の遺伝子を変形する場合にも法に従って特許を取ることができますが、EPOに提出された関連出願はほとんど医学研究に使用される遺伝子変形ネズミに関するものです。EPOはこれに倫理的な基準を適用しています。変形遺伝発明が動物に苦痛を与えることが判明するとそれが「人間や動物に実質的な医学的利点を提供する時」のみ特許として登録されます。

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紛争イシュー:遺伝子ハサミCRISPR-Cas9と特許権

3世代の遺伝子ハサミと呼ばれるCRISPR-Cas9は、切断酵素を使用して人体に病気を誘発するDNAは切り取り、その場に希望する遺伝子再組み合わせ及び編集をして病気を治療する遺伝体矯正技術です。CRISPR-Cas9は病気から人類を救い、未来を新しく裁断する歴史的な発明として注目されています。

CRISPR-Cas9技術を始めて発表した人はUCバークレーのJennifer A.Doudna教授と当時同じ研究室にいたEmmanuelle Charpentier教授です。彼らは2020年に業績を認められてノーベル化学賞を共同受賞する栄誉を担いました。しかし遺伝子ハサミ利用技術を2012年UCバークレーが先に出願したにも関わらず、2013年後から出願したブロード研究所が迅速審査制度を利用してUCバークレーより先に特許を取得することになり、CIRSPR-Cas9の特許権を置いてUCバークレー対ブロード研究所(MIT及びハーバード大学)の構図で研究機関たちの間の長い特許紛争が始まりました。

2015年熱い序幕を上げたこの法的攻防はアメリカ特許審判員(PTAB)の抵触審査を中心に現在まで展開中です。特許紛争2ラウンド当時、各研究所の主張は以下通りです。


この紛争の結末はグローバルCRISPRライセンス市場を再編するほどの波及力をもたらすと予想されています。CRISPR-Cas9特許戦争は資金力、独創的研究力量、特許制度の手続きが相違する外国で訴訟を効果的に行う能力などが総合された物量戦だと言えます。

更に、CRISPR-Cas9発明の市場価値が圧倒的に大きければ、特許紛争はアメリカまたはヨーロッパ特許庁に限らず他の国に拡大されると予想されます。実際にCRISPR-Cas9の特許権紛争はアメリカ、ヨーロッパのみならず中国、日本でも始まっています。一方でCRISPR-Cas9の特許権者たちが遺伝疾患の治療剤と治療剤の研究開発に使用できる独占的ライセンスを巨額の実施料をもらって特定会社だけに付与するため、CRISPR-Cas9を「プラットフォーム」技術として活用できないという懸念の声も一緒に大きくなっています。

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グローバル環境での生命工学技術特許管理戦略

一、特許審査時に社会的、倫理的に論議される部分は研究計画の段階から検討しなければいけません。また、発明が社会的、倫理的基準に符合すると説得できる根拠と反論に対する対応策を準備しなければいけません。
二、目的に合う特許ライセンス契約を通じて、研究プロジェクトの日程と費用、資金などを合理的に管理しなければいけません。
三、グローバル特許データベースをモニタリングして伝統知識を侵害しない研究を行うべきです。更に、独創的な研究を企画するのに各国の様々なデータベースを活用すべきです。
四、先行技術と特許審判の前例を深く調査して特許適格性に符合する出願書を提出すべきです。
五、国別に相違する特許基準、制度及び法について詳細に把握してグローバル紛争に対応できる専門力量を備えるべきです。

このように生命工学技術の出願現況、国別の特許基準そして最近のイシューを探索することで私たちは特許管理戦略に対する回答を得られます。特許の産業的、商業的な価値が高くなるほど該当発明に対する法的な検討はもっと高度化及び専門化されると思います。従って、技術を特許課した時にIP(知的財産権)の危険と補償を国別の特許環境に合わせて戦略的に評価すること!つまり、グローバル特許管理戦略を設計することは今後、発明なみに重要になると思います。特に、特許可否に対して考慮する事項が多い生命工学分野ではグローバル特許管理戦略を立てるのが必須力量として位置づけすると思われます。

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1. 全体内容抜粋:Patent management : protecting intellectual property and innovation 2021, Oliver Gassmann, Martin A. Bader, Mark James Thompson, Springer
2. 東亜日報記事「“遺伝子ハサミ”特許紛争2ラウンドでもMIT-HARVARDチームが勝った」https://www.donga.com/news/article/all/20220306/112194171/1、東亜日報(www.donga.com)参考


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2023年8月14日月曜日

【IP NOTE】キューピッドの矢はどこに?Fifty Fiftyと「著作隣接権」

 「著作隣接権」

コンテンツ洪水の時代、コンテンツ制作者たちはもちろん彼らの権利と収入にも多くの関心が集まっています。
いつの間にか番組では作曲家、作詞家など創作者が出演すると彼らが所有している著作権に関して聞くのが通過儀礼になりました。
彼らが得る著作権の収益もまた、ネットを盛り上げる話題になったのです。
もう著作権はこの時代を生きていく人なら一回くらいは考えてみたことがある「大衆親和的なキーワード」になりました。

最近このような著作権と名前は似ているけど、少し不慣れな「著作隣接権」という権利が韓国で話題になりました。
「Cupid」という曲でデビューと同時にビルボードにチャートインした韓国の新人アイドル「Fifty Fify」の所属会社「アトラクト」、そして用役会社である「The Givers」の間で法的攻防が世間のイシューになったからです。
今回のポストでは、私たちには少し不慣れな権利である「著作隣接権」について調べてみたいと思います。

▲Clipartkorea.com

歌手と製作者にも著作物に対する権利がありますか?

正解はYES!作曲家と作詞家が作った音楽を歌う歌手、そしてその歌手のレコードを製作した製作者はすべて「著作隣接権」を持ちます。

"著作隣接権”とは?
著作隣接権とは、用語通り著作権に隣接する権利を言います。歌手と演奏者、俳優のような創作物を表現する人々、そして彼らを指揮する指揮者、監督などを総称する「実演者(Perfomers)」に与えられる権利です。
そしてこのような著作隣接権は実演者のみならずレコード製作者と放送事業者にも付与されます。

▲著作隣接権の具体的な権利 <出処:NAVERの文化体育観光部ポストの一部抜粋>

Fifty Fifty事件でみる著作隣接権

▶事件要約

韓国で多くの人気を得たFifty Fiftyの「Cupid」という曲は、スウェーデンの学生たち(原作者)が作曲した曲です。
以後、Fifty Fiftyの所属会社(アトラクト)のジョン・ホンジュン代表はこの学生たちに約9,000ドル(1,200万ウォン)を支払ってこの曲をバイアウトしました。
しかしCupidの著作権を所属会社ではなく用役会社のThe Giverが所有している事実が明らかになって色んな疑惑が提起されました。
それではこれに対する両サイドの主張を確認してみます。

ジョン・ホンジュン代表(所属会社アトラクト) “The Giver側がCupidの著作権購入に関する情報を提供しなかった”
このような所属会社の立場が出ると、本来は支払った曲の費用(約9,000ドル)に著作権購入料も含まれているのに、用役会社のThe Giversが協議せず著作権を横取りしたのではないかという疑惑が露わになっています。

アン・ソンイル代表(The Givers) “所属会社が約9,000ドルを支払って保有したのは著作物を創作した人が持つ「著作権」ではなく、レコード制作会社に付与される「著作隣接権」であり、The Giverは著作隣接権に対していかなる権利も持っていない”
また、The Giversは自社が所有する著作権は作曲家たち(スウェーデンの学生たち)との論議の末に適法な手続きを経て権利譲渡契約を締結して代金を支払って保有した正当な権利であると主張しました。合わせて著作権の適法な確保を立証する曲の費用ではなく「別途のインボイス」を保有しているとも抗弁しました。

▶なぜここまでイシューと問題になったのか?

現在アトラクトは「著作権」の代わりにレコード制作者が持てる「著作隣接権」だけ所有しています。
アトラクトが持っている著作隣接権は用役会社が適法な手続きで保有するようになった著作権とかなり似ているように見えます。
二つの内一つだけをもっていてもCupidに対する権利行使ができるはずですが、権利名と所有者を置いてなぜここまで熾烈な攻防が広げられるのでしょうか?

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▶著作権VS著作隣接権の比較

著作隣接権は著作権と同じく、財産権と人格権に関する内容を含んでいます。
しかし著作権者が持つ財産権に属する「2次的著作物の作成権(著作物を基に再び翻訳、編曲などで作成された新しい著作物を作成する権利)」と人格権に該当する「公表権(公衆に公開するか否かを決定する権利)」は持てません。
また人格権は「実演者」だけに付与される権利でレコード制作者と放送事業者には該当しません。

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権利の存続期間においても著作権は「著作権者の生存期間+死後70年」まで維持されます。
しかし著作隣接権は実演した時から70年(実演者)、レコードを発売した時から70年(レコード制作者)、放送をした時から50年(放送事業者)間保護されます。これは著作権の保護期間より断然短い期間です。権利の程度においても著作隣接権者が持つ「報償金請求権など」は著作権者が持つ著作物の持ち分に対する総体的な権利に見たらないといえます。

つまり、行使できる権利範囲とこれを通じて得られる報償及び付加価値を考慮すると著作権が著作隣接権より広く大きい影響力を持っているといえるのです。これに両サイド共に2つの権利を取得できれば「誰が著作権を持っていくか」が重要な争点になると思います。

▶著作隣接権の未来

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今回のポストでは著作隣接権について調べてみましたが、いかがでしたか?
文化と技術の発達で大量で多様なコンテンツが生産されていて、今回のFifty Fifty事件のように今後は著作権のみならず著作隣接権を囲む社会イシューと紛争も増加すると思われます。
一例として既に「レコード社の権利を認めるみたいに出版社にも著作隣接権を与えるべきではないか?」に関するイシューが前から論議されています。
最近には「元の歌手の声を利用したAIカーバー曲が元の歌手の著作隣接権を侵害するか?」に対する問題が社会のホットポテトになったこともあります。
色んな形に変化し発展する未来の著作隣接権の動きに注目です。


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2023年6月15日木曜日

【IP NOTE】AI基盤ビジネスモデルの知的財産権保護戦略

AI基盤のビジネスモデル(以下、BM)は、人工知能言語モデルのChatGPT3が配布されて再び関心が高まっています。特に、Open AI社がChatGPT3を配布した後、まもなくしてChatGPT4を発表して、産業分野を超えて全世界の注目が集まっています。ChatGPTが様々なサービスに繋がれば、新しいBMが出来上がる可能性があります。
それでは、AI基盤のBMの知的財産権はどう保護できるでしょうか?今回のIP NOTEでは、「AI基盤BMのIP保護関連研究1」を紹介したいと思います。

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知的財産は公式な方法と非公式な方法で保護できます。公式には特許、デザイン権、商標及び著作権で保護することができます。一方、非公式には営業秘密、模倣難度を高めるための製品及び製造工程の複雑性強化、競合他社より早い革新で競争優位を確保するリードタイム優位戦略などがあります。本研究は開放型革新(Open Innovation)と既存慣行の均衡を保つのに重点を置いて公式及び非公式の保護戦略をAI基盤のBMにどう適用できるかを調べたものです。BMによって創出価値を極大化するために、公式及び非公式IP保護戦略の最適化及び補完が必要になる可能性があります。

●公式的IP戦略を適用するための課題

AI基盤発明を特許として保護するための主要な課題の一つは、アルゴリズムがAI概念を設計するのに重要な役割を果たし、アルゴリズムは“そのもの自体が”特許法上の数学的方法にみなされて特許対象から除外されるという点です。また、現在のAI概念は人間の精神によって遂行される作業や活動を自動化または遂行することを目標にする場合が多く、これは理論的概念に過ぎないか新規性が足りないという理由から特許不適格事由に該当します。しかし現在、多くのAI基盤の発明がソフトウェアに基盤して具現されていて、数十年間ソフトウェア基盤発明を扱う方法と関連する特許法及び慣行が構築されてきました。

▶ヨーロッパ
ヨーロッパでは、数学的な方法としてのAIは特許対象から除外されますが、方法が技術的な手段(例:コンピューター)か装置を含める場合、全体的に技術的性格が持てるので特許対象から除外されません(computer-implemented inventions, CII)。ヨーロッパ特許庁(EPO)は特許性を評価する時、「混合型発明(Mixed-type inventions)」に対していわゆる「二重障壁接近法(two-hurdle approach)」を適用して、人工知能方法が発明の技術的特性に寄与しているかを確認します。このような流れでEPOは最近、「人工知能及び機械学習」に対する特定セクションが含まれた審査指針をアップデートしました。人工知能及び機械学習に関する発明が特許として登録になるために必要な「技術的特性」を基盤にするか評価する方法に関する指針を提供し、関連事例とEPO控訴委員会の決定によるCIIの技術性についての詳しい情報を提供します。

▶アメリカ
アメリカでは抽象的なアイディアは特許として認められないので、難しい部分があります。また、抽象的なアイディアを具現するためにコンピューターを使用するだけでは特許資格を得るに十分ではありません。法律事務所Baker MckenzieはアメリカでAI発明に対する特許を取得するのに最も大きな法的障害物は、特許対象テーマを「工程、機械、製造または物質の構成」に限定して、抽象的なアイディア、自然法則、自然現象は除外するアメリカ連邦規定(35U.S.C.)§101であろうと説明します。このような特許対象資格要件に対する基準は、2014年にアメリカ最高裁判所のアリス・コーポレーション対CLSバンク判決でソフトウェアおよびコンピューター具現発明に対してより厳しい2段階テストが適用されてもっと強化されました。


●AI関連革新特許の現状

AI関連革新は、ソフトウェアとコンピューターで具現された発明を基盤にする場合が多いです。このような発明は一つ以上の特定AI応用分野に向けられます。以前及び現行法律に従って様々な企業と研究機関がAI分野でも特許を出願し始めました。以下の図でも確認できるように、1960年代以後に約34万件の特許ファミリーが出願及び公開されました。また2018年半ばまで合計150万件以上の論文が発表されてAIが科学の主要分野に位置づけられたことが分かります。2000年代の頭までは論文(scientific publications)が大きく増加しましたが(2002~2007年の年平均成長率が18%でほぼ2倍増加)、特許出願が急増するまではさらに10年がかかりました(2012~2017年の年平均成長率28%)。基礎研究は主に科学論文で先に発表される反面、産業的活用に関するR&Dは相当な時間が所要されて、特性上特許出願に繋がるためであると解析できます。

▲最初掲示年度別のAI特許ファミリー/科学論文数推移(WIPO 2019)

以下の図を見ると、1990年代半ばから特定応用分野に対する特許出願が出てきています。主に交通及び通信分野であり、人工知能関連発明は色んな応用分野にかけて引き続き出願されています。

▲出願分野別の最も早い優先権年度に従う特許ファミリー数推移(WIPO 2019)

●AI基盤BMのためのIP保護戦略

AI基盤研究と革新には多くの投資が必要です。ヨーロッパ連合(EU)は2020年以後AIに年間で最初200億ユーロ投資を目標としています(ユーロ委員会2018)。世界知的財産機構(WIPO)によると、約3,000個以上のAI関連企業が460億ドル相当の資金を支援されていて、M&AはAI基盤技術、データアクセス及び関連特許ポートフォリオを確保する手段として位置づけられました。約500個の企業が合併されていて、その中の半分以上が2016年以後になされたものです。

AI技術及び応用分野に対する高い投資規模を考慮すると、このような投資を保護して収益を創出するために企業と投資家たちはAIアルゴリズムとコードに関する特許及び著作権のような公式のIP手段、AIデータに関する営業秘密のような非公式のIP手段を含めてAI関連知的財産を保護するために多様な戦略を使用しています。


また、③公開を通じた標準化(Public Domain)を基盤にする方法があります。しかしAI技術を開発する時には2つの主要課題があります。(a)技術的な側面でAIシステムとアルゴリズムを開発すること、(b)最適化したAIアルゴリズムまたはAIシステムを教育するために適合するデータセットにアクセスすることです。データセットに対するアクセスは、法的システム間の競争優位だけではなくスタートアップに投資する投資家たちにも重要な問題です。使用可能なデータセット、データの品質関連の費用などの問題があります。公共機関では予算の制約やデータの保護規定でデータアクセスがもっと難しい可能性があります。特に生命科学分野では規定がもっと厳しく、データにアクセスするのがもっと難しい可能性があります。

つまり、企業はAI分野のR&Dで標準化された公開ソースを活用して開発速度を高めながらデータセットを収集/拡張して、公式/非公式のIP保護戦略を同時に使用して競争優位を確保することができます。

●示唆点

AI基盤のBMで公式/非公式の保護戦略が相互補完的に必要であるという様々な研究があります。現行制度は主にAIをソフトウェアにみなしてAIアルゴリズムを適用した特許登録基準を明確に規定しているため、AI基盤方法(methods)とシステムを特許として保護することと関連して相変わらず法的、実用的、倫理的課題が残っています。

企業はAI技術の発展が加速化し、以前より早い対応が必要になっています。特に資金調達や直接投資において公共寄与(例:特定データセット及び/または特定AIアルゴリズムに対するアクセス権限)と価値創出(例:特定データセットの所有権/アクセス権限の収益化)をどう扱うかの戦略を立てるのにとても重要な前提になっています。シリコンバレーに本社を置くアメリカの民間ベンチャーキャピタル企業のAndreessen Horowitは、大手企業がAIに多くの投資を行っているため、スタートアップは1.スマートで野心のあるチーム保有、2.大手企業が持っていない固有のデータセットに対するアクセス、3.AIに過度に依存しないことで差別化するべきだと提案します。

AI技術は既に都市生活に影響を及ぼし始めていて、スタンフォード100年人工知能研究(Stanford 100 Year Study on Artificial Intelligence)によると、AIは知的資本所有権を強化しながら人間の認知的な職に挑戦できると予測しています。なので、AI基盤BMの革新と知的財産保護戦略の結合は相変わらず重要でありますが、AI技術の公定性に対する大衆の認識と革新家の独占欲求の間で均衡を保つのが最も重要です。

――――――――――――
1. 上記内容全体は、Patent management; Protecting Intellectual Property and Innovation 2021, Oliber Gassmann, Martin A. Bader, Mark James Thompson, Springerから抜粋しています。
   

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2023年4月19日水曜日

【IP NOTE】アメリカと中国の大学技術移転事務所(TTO)の動向と成長現況

 ここ何年間、アメリカと中国の大学たちが大学内の知的財産権(IP)を管理して商業化するための「大学技術移転事務所(TTO:Technology Transfer Offices)を設立し始めました。

これらのTTOは、大学研究院、学生及び教授陣と企業間の媒介の役割も果たしていて、大学の技術革新を商業化することで大学の収益創出から学部生及び大学院生の就職機会を増やし、経済創出寄与の機能も果たしています。

今回のポストでは、アメリカと中国の大学で増えている大学技術移転事務所(TTO)の動向と成長現況について調べてみたいと思います。

▲ Clipartkorea.co.kr

【アメリカ】

●アメリカ大学TTOの役割

アメリカ大学のTTOは主に大学で研究、開発される発明の全般的な育成と支援を担当します。
教授と学生たちの技術的な発明をTTOに提出するように誘導し、発明の分析と技術の市場価値と成熟度の水準を考慮して特許保護を申請するか否かも判断します。

また、TTOは発明家たちが技術移転過程での支援ももらえるように手助けする役割も果たします。TTOが発明家たちに十分な支援を提供するのは、その分該当発明が商業化するに値するほど価値があるためです。

●大学TTOの主要活動


▲大学TTOの主要活動(出処:World Patent Information 68, 2022)

1.IP管理及び技術ライセンシング
TTOは知的財産権を管理して発明を予備評価し、特許出願基準を満たしているかの確認と商業的に価値があるのかを検討します。
以後TTOは発明品の特許保護を申請するか否かを決定します。
また、公開された発明品を評価してこのような発明品の市場準備状態と商業的潜在力をもっと詳しく調査します。
この過程を通じてTTOは技術ライセンシング契約を締結するかまたはスピンオフ企業を設立するかを決定します。

2.産学協力
既にアメリカの一部大学は産業及び企業研究部署を別途設けていて、たまにTTOと協力しています。
多くのTTOは革新的な技術の発見と雇用及び富の創出を引き出せる産業と大学間の協力構築と維持を担います。
ただ、成功的な産学協力を成すためには、産業と大学間でお互いの理解と目標、そして補完性も反映しなければいけません。

3.学術的な起業家精神
学術的な起業家精神は学生の起業家精神、技術、特性を育成することを目標とします。
これは学生たちの起業、創業成長を促すための努力でTTOでもこれを重要要素として扱っています。
TTOでは教育と訓練、研究などの力量開発のための財政的な支援や資源を提供するなどの活動を広げています。

4.概念検証(PoC)資金誘致
PoCとは、新しいプロジェクトが実現可能性があるか、効果と効用を検証する過程を言います。
TTOはこのPoC検証とこれに必要な資金誘致役割も果たします。
検証にはNASAで開発した技術成熟度水準(Technology Readiness Levels, TRL)を基盤に発明家の提案を評価します。
評価で反映された結果は資金の規模を推定して資金誘致と活用計画に反映されます。

▲TRL(技術熟成度_Technology Readiness Levels)(出処:World Patent Information 68)

5.大学IP政策管理
TTOは、TTO内部のみならず大学のIP政策も管理できます。アメリカのTTOでは参与契約、公開及び検討、発明(学生発明を含む)、発明返還などと関連する法律問題を包括的に扱う知的財産権政策を樹立するのが一般的です。

【中国】

●中国のIP発展現況

中国は公式知的財産(IP)法が1980年代に始めて採択された以後、徐々に発展してきました。
以後、中国内のIP法、IPに対する社会的な認識も高まっていてほとんどの中国大学は中国政府の支援の下でIPを所有していて、収益創出のための権限も持っています。

特に2002年、中国は大学に政府資金支援を通じてIPに関する相当数の権限を保有するようになり、その時から中国大学から提出された特許出願件数も急激に増加しました。

2016年から2020年まで中国の大学たちは中国の国家知的財産庁から発行された合計特許承認の内、568,825個の特許承認を受けました。
これは中国の大学で知的財産(IP)に対する理解と評価が高まって中国文化内でも知的財産(IP)概念に対する受容が大きくなったためです。

特に浙江大学(Zhejiang University)、清华大学(Tsinghua University)など中国の名門大学はIP管理と事業化のを成して大学の自体的力量はもちろん、中国のIPと発明価値向上にも寄与しています。

▲2016年~2020年の中国主要大学の特許許可統計(出処:World Patent Information 68)

●中国最高大学のTTO:清华大学(Tsinghua University)

清華大学は中国最高の名門大です。それに相応しく、大学技術移転と技術革新分野でも最高の成果を出している大学でもあります。
清華大学は2003年9月に内部IP資産管理機構である清華ホールディングス(Tsinghua Holdings)を設立しました。
以後研究技術の事業化のための子会社に発展し、現在は技術移転、IP管理、清華大学と大手企業間の協力、起業家精神及び技術戦略計画などの業務を主に遂行しています。

清華ホールディングスはこれまで56個の国技術革新と62個の核心技術開発を商用化していて3つの国家科学技術プロジェクトを商用化するのに寄与しました。また清華大学のTTOは、2016年ロイヤルティ及びスタートアップ収益でR&Dに6.95%を投資して中国上位500個の企業の内、6位を記録しました。現在も清華大学と企業たちに対するアドバイスを提供して中国の未来のリーダーシップを育成しようとしています。

▲中国の清華大学(出処: 清華大学ホームページ, https://www.tsinghua.edu.cn)

【結論】

今回のポストを通じて、アメリカと中国で大学を中心に活発に行われている技術移転とTTOの成長が国のIP産業の発展に直結することを確認できました。

これまで大学TTOは専門技術人員が十分ではなく学術的に有意味な価値を持つIPを事業化するのに戸惑っていました。
しかし、今のTTOは国の主導の下で大学と政府、産業と協力して技術を発展させるために資金も誘致して研究者たちのアイディアを商品化するための経済的な支援と道具も提供しています。

このようにアメリカと中国の大学技術移転の活性化とTTOが成長した背景にはIP管理と技術移転を積極的に奨励する両国政府の立法フレーム、政策と密接しているといえます。

今後、日本と韓国も大学技術移転を奨励できる政策的な基盤が設けられ、大学、産業間の積極的な協力を通じて技術移転と関連技術共有ももっと増えることを期待します!

<資料出処>
www.elsevier.com – World Patent Information 68 (2022)
“An overview on patenting trends and technology commercialization practices in the university technology transfer offices in USA and China”


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