2024年6月10日月曜日

【IP ISSUE】もう映画も車で見る時代!車両用のディスプレイと特許

最近の車の室内を見てみると、とても華麗でおしゃれなインテリアが目を引きます。
その中でも進化し続けているダッシュボード、ディスプレイがひときわ目を引きます。
これまで車のディスプレイは単純に速度や車に関する情報だけを表示していましたが、今ではOTTやゲームも楽しめるマルチプラットフォームに発展しています。
今回のポストでは速く発展している車両用のディスプレイとその技術特許に関して調べてみたいと思います。

▲ Clipartkorea.co.kr

既存の車用ディスプレイ

初期はディスプレイというより計器盤と呼んだ方がいいと思います。
1910年にアメリカのフォード車で速度計を基本使用として採択したことから始まった計器盤には、速度と燃料計、方向指示灯のように必須情報だけが入っていましたが、そこからどんどん技術が発展してアナログ計器盤へ進化しました。

▲ Clipartkorea.co.kr <初期の車計器盤>

以後1980年代にはアナログ計器盤からもっと進化して、LCD画面にデジタル数字が入るデジタル計器盤が登場しました。
LCD画面のお陰で運転者の視認性もよくなり、走行可能距離から内・外部温度、再生中のラジオチャンネルまで、様々な情報も提供できました。

▲ Clipartkorea.co.kr <デジタルLCD計器盤>

これからはマルチプラットフォームに進化した車ディスプレイ

単純な必須情報だけを提供していた車のダッシュボードとディスプレイも技術の進歩に従って目立つ発展を遂げています。

Full-LCDからテレビで見てたフレキシブルディスプレイまで、もう車のダッシュボードは完全なるデジタル化を成していて、OTTやゲームなど様々なコンテンツを楽しめるマルチプラットフォーム進化しました。
特にテスラはiPadに似たサイズの大型ディスプレイを搭載して細かい情報の伝達と審美性まで同時に提供しています。

また、他の完成車メーカーも向上したディスプレイの品質を積極的に利用してNetflixやYoutubeなど購読型OTTチャンネルを搭載してエンターテインメントコンテンツを楽しめる環境を組成しています。

▲ (左)テスラ計器盤<出処:テスラKoreaホームページ、www.tesla.com/ko_kr>
(右)BMW後席エンターシステム<出処:BMW Koreaホームページ、www.bmw.co.kr>

以前には車で映画を見るために遠くにあるドライブインシアターを探していたとしたら、今では場所がどこでもドライブインシアターになる時代になったのです。

それでは車両用ディスプレイにはどんな技術特許が出願されているでしょうか?

ARが私の車に入ってきた -HUD

皆さんはARという言葉を聞いたことありますか?
ARは増強現実、つまり仮想の事物や情報を事物のように見せるコンピューターグラフィック手法です。
このARを最も早く導入したのはなんと軍用武器体系です。

戦闘機とタンクの操縦士ウィンドウに計器盤の形で走行経路及び四方のレーダー、敵感知など操縦士に必要な情報を提供するのにARが適用されたのです。

▲ 戦闘機HUD駆動写真<出処:NAMU Wiki、namu.wiki>

このARが今では車の必須機能になりました。
車では「ヘッドアップディスプレイ」、HUDといいますが、運転者の前方のウィンドウにナビの情報を表示したり後側方の警報、車線離脱警報など色んな情報を表示してくれます。

▲ 車HUD駆動写真<出処:https://www.hankyung.com/article/2020032755862>

HYUNDAI MOBISのHUD技術を見てみましょう。
この装置はHUDの初期バージョンのコンバイナータイプです。装置の下段にコンバイナーを載せられるチルトがあって、エンジンを始動するとディスプレイが上がって必要な情報が表示されてエンジンを止めるとまたディスプレイが下がる方式のHUDだそうです。

▲Wipsglobal.com、KR 10-2018-0044306、「車両用ヘッドアップディスプレイ装置」

HYUNDAI自動車は後期バージョンのHUDも開発しました。
既存のように別のウィンドウが必要なく、車の全面ガラスに情報を反射させて運転者の便宜性をもっと高めて伝達する情報量も一層増えたとのことです。

▲Wipsglobal.com、KR 10-2021-0178096、「ヘッドアップディスプレイ装置」

ダッシュボード全体がディスプレイになる

上記で紹介したディスプレイはすべて運転席または車両の真ん中に適用されるディスプレイでしたが、今では車両のダッシュボード全体をディスプレイに活用する時代になりました。

LGディスプレイが開発したディスプレイをご紹介します。
この技術は、バー型ディスプレイ装置で計器盤から助手席の前まで長くなっているディスプレイです。
これを通じて基本的な走行情報から前方障害物撮影、ナビゲーション、遠隔ユーザー端末のように色んな駆動補助システムまで運転者と隣に乗った同乗者にリアルタイム情報を提供するそうです。

▲Wipsglobal.com、KR 10-2015-0093846、「バー型ディスプレイ装置及びこれを含む車両」

実際に最近新しくリリースした「リンカーンノーチラス2024」の室内を見てみると、この広いバータイプディスプレイで全面を埋め尽くしていることが分かります。

▲ バー型ディスプレイが搭載されたリンカーンノーチラス <出処:リンカーンホームページ、https://www.lincoln-korea.com/vehicles/nautilus/>

もう車でも自由に伸ばして縮めるディスプレイ

もうフレキシブルディスプレイはテレビとスマートフォーンのみならず車でも見ることができます。
これまでの車用ディスプレイは固定方式でしたが、もう車用ディスプレイも運転者が自由に伸ばしたり縮めることができます。

LG電子はフレキシブルディスプレイを開発しました。
このディスプレイは運転時にはダッシュボード上に突出されて運転中に視野の妨げになったり不便な場合、ディスプレイを運転者が直接下げることができるそうです。

▲Wipsglobal.com、KR 10-2020-0002706、「車両用ディスプレイ装置」

長く広げた全体画面は映像視聴やナビゲーションで利用できて、画面を折ったり下げると下はキーボード、上には検索画面で使用できるそうなので、限定された車の中でもっと活用度が高いと思われます。

HYUNDAI MOBISでも簡単に巻いて解けるローラブルディスプレイを開発しました。
このディスプレイは画面部がディスプレイローラーからアンワインディングされた状態でも運転者のタッチミスや車の振動によって画面が曲がることを効果的に防止できるそうです。

▲Wipsglobal.com、KR 10-2021-0098831、「車両用ローラブルディスプレイ装置」

車用ディスプレイはどこまで発展するか?

今日は車用ディスプレイについて調べてみました。
ディスプレイ技術の発展によってもう車の中でも様々なエンターコンテンツを楽しめる時代になりました。
これからの車部品産業で最も華麗で目立つ発展が期待される車両用のディスプレイの進化も楽しみです!


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