マクドナルドの代表バーガー「ビッグマック」
マクドナルドの象徴ともいえるハンバーガーの「ビッグマック」は1968年にペンシルバニア州で支店を運営していたジム・デリガッティによって誕生しました。
腹いっぱいのメニューを好む消費者たちを攻略するために開発されたビッグマックは他の商品より大きいサイズでリリースの翌年から現在まで大きく人気を集めています。
世界のマクドナルドで販売中のビッグマックは変化する為替と関係なく、国別の状況によって価格が決まり、各国通貨の実質的な価値を測定するいわゆる「ビッグマック指数」を活用する経済学者もいるほど世界的に有名なグローバルメニューとして位置づけています。
アイルランドファーストフード「スーパーマック」の商標出願
1978年のPat McDonagh氏が設立したアイルランドのファーストフードブランドのスーパーマックは2015年ヨーロッパ内の事業拡張のためにEUに「スーパーマック」商標登録を申請しました。
マクドナルドはスーパーマックの出願商標がビッグマックと類似して消費者たちに混乱を招く恐れがあると異議を申し立てて、2017年スーパーマックはヨーロッパ知的財産権庁(以下、EUIPO)にマクドナルドのビッグマック商標独占を取り消してほしいと要請しました。
その結果、EUIPOはスーパーマックが出願した商標は食堂名としてのみ使用できるという部分的な登録を承認しましたが、牛肉、鶏肉が含まれたハンバーガーメニューに対する商標権は引き続き有効であるとしました。
しかしこれも受け入れられなかったマクドナルド側は裁判所に控訴しました。
長い間行われた商標訴訟
6月5日、ヨーロッパ一般裁判所(以下、EGC)は2019年マクドナルド側が提起した控訴審に対する判決を下しました。
EGCはマクドlナルドのビッグマック商標は牛肉が含まれたメニューに限って認められるとスーパーマックの肩を持ちました。
マクドナルドがチキンが入ったメニューにはこれまで5年間「ビッグマック」という用語を使用せず、他のメニュー名である「マックチキン」を使っている点を判決の理由として提示しました。
この判決で今後は牛肉が含まれているハンバーガーメニューにビッグマックという名前を使えるようになりました。
判決後、マクドナルド側はEGCの決定が自社のビッグマック商標権使用に対する影響を及ぼすことができず、象徴的なメニューであるビッグマックは今後も顧客から愛されると明かしましたが、ヨーロッパ司法裁判所が商標使用に対して常識的に接近した重要な判決であると評価しました。
この判決をきっかけに今後はヨーロッパでは牛肉を含めたハンバーガーでなければ、ビッグマックという名称を使えるようになりました。
オーストラリアでの商標訴訟でも敗北したことがあるマクドナルド
2020年、マクドナルドはバーガーキングのオーストラリアブランド「ハングリージャックス」ともビッグマック関連の商標権紛争がありました。
ハングリージャックスは「ビッグジャック」と「メガジャック」というハンバーガーメニューをリリースしました。このハンバーガーたちはビッグマックという名前だけではなく、材料や姿も類似していてマクドナルドはハングリージャックスを相手に商標訴訟を提起しました。
これに対して、ハングリージャックス側はオーストラリア人たちはマクドナルドのビッグマックと自社のビッグジャックを混乱する恐れはなく、ビッグジャックの場合オーストラリア産の牛肉が25%以上もっと含まれていてビッグマックとは違うと広告しました。
去年の11月、オーストラリア連邦裁判所はビッグジャックがビッグマックの商標権を侵害したというマクドナルドの主張を棄却したと明らかにしました。
ハングリージャックスもやはりビッグマックより25%の牛肉がもっと入っていると広告したことにチアして検証結果、事実ではないことが明らかになったと消費者を欺瞞したという判決も一緒に下しました。
判決では裁判所側は二つの商品を区分できないほどの類似性は認めづらく、マクドナルドはハングリージャックスの商標使用が自社のビッグマックの商標権を侵害するという主張を立証できなかったと説明して商標権に対してはハングリージャックスの肩を持ちました。
このように世界のあちらこちらでマクドナルドのビッグマックに対する商標権紛争が行われています。
これまでマクドナルドを代表する人気メニューとしての座を守り続けてきてイッシューもまた頻繁になっている気がします。
最近の紛争の結果を見るとマクドナルドに有利な判決が下されるものではなさそうです。
マクドナルドが今後このような紛争をどう対応していくか、行方に注目です。
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