【IP ISSUE】エッジコンピューティングで開く超連結時代

今までアクセス数の爆増で好きな歌手のイベントチケットを手に入れられなかった経験はありませんか？こんな状況になると罪のないウェブサイトを恨んだりしてしまいます。

それでは、このような状況はなぜ発生するのでしょうか？

それは前例のない速度と規模でデータが生成されてデータの過負荷と速度低下が発生するためです。

しかし最近、データ分散処理技術でこのような問題を解決できる新しいパラダイム、「エッジコンピューティング」が現れました。

今回のポストではこのエッジコンピューティング関連の技術と特許について調べてみたいと思います。

▲ Clipartkorea.co.kr

エッジコンピューティングとは？

膨大なデータを中央集中サーバーではなく、分散された小型サーバーを通じてリアルタイムで処理する技術で、中央サーバーがすべてのデータを処理するクラウドコンピューティングとは違ってネットワーク縁(エッジ)でデータを処理する技術です。

エッジコンピューティングVSクラウドコンピューティング

エッジコンピューティングを紹介するためには、反対概念の「クラウドコンピューティング」をまず確認しておく必要があります。

クラウドコンピューティングとは、遠距離に分散されているクラウドデータセンターで大量のデータを処理する技術です。

最初に導入された2000年代の頭ごろから今まで、公共・民間を問わず多くの企業と機関のほとんどがクラウドコンピューティングを利用しています。

しかし以前とは比較できないくらいデータ量が早くて多く生産されてデータが流出されたり転送速度が遅くなる問題点が発生するようになりました。

▲ Clipartkorea.co.kr

そのため、エッジコンピューティングがこのクラウドコンピューティングの代替材に浮かび上がったんです。

エッジコンピューティングは分散されたサーバーや機器を通じてデータが発生した時点で即刻の処理と加工が行われて、クラウドコンピューティングのようにデータの量が増えて保安や処理遅延問題が発生しません。またその分、データ処理速度が速くなってクラウドコンピューティングよりとても快適でもあります。

▲ クラウドコンピューティングとエッジコンピューティングの比較
(出処：サムスン電子ニュースルーム、https://news.samsung.com/)

▲ エッジコンピューティングに関する国別の特許出願件数現況(出処：韓国特許庁)

エッジコンピューティング技術の頂点－自律走行車

自律走行車はエッジコンピューティング技術の頂点とも言えます。

自律走行車は車に装着された様々なセンサーと内臓されたCPUで外部の環境を認識して走行中の色んな判断を自動で行って走行します。

この一連の過程で最も重要な技術がエッジコンピューティングです。

自律走行車は走行時に各自動車メーカーのデータセンターはもちろん、道路上の地形・地物、さらに他の車ともリアルタイムで情報を送受信します。

▲ Clipartkorea.co.kr

韓国のKTの技術

韓国の企業KTは通信会社だけあって「V2X(Vehicle to Everything)」という自動車通信技術を活用したエッジコンピューティングシステムを開発しました。KTのエッジコンピューティングシステムは運転中に道路インフラ及び他の車とのリアルタイム通信を支援して交通状況を共有します。これを通じて事故発生や大雨、霧のような気象状況をリアルタイムで反映して運転者の安全走行をサポートしたり自律走行車が自ら安全な道を選択して目的地まで行くことができるそうです。

▲Wipsglobal.com、KR 10-2022-0078067、「エッジクラウド領域内で運行中の車両を管理するエッジコンピューティングシステム及び方法」

走行速度に従って映像認識範囲を調整するエッジコンピューティング技術もあります。

Cellplus Koreaで開発した技術にもエッジコンピューティングが搭載されています。違う画角を持つ複数の映像認識AIエッジコンピューティング技術で低速走行時には遠距離物体を、高速走行時には近距離を重要に認識して人間から動物、他の車及び交通信号などのような対象物を正確に撮影して自律走行車の安定した走行をサポートします。

▲Wipsglobal.com、KR 10-2497488、「走行速度に従う認識範囲調整が可能な自律走行車両の映像認識装置」

5Gのための最適のソリューション

エッジコンピューティングは、超連結と超高速を志向する5Gネットワークの核心技術でもあります。

モノのインターネットと所々に配置された地理的データセンターを利用してどこでも快適で素早いデータサービスを可能にします。

▲ Clipartkorea.co.kr

サムスン電子はモノのインターネット、IoT網に5G通信システムを適用するための技術開発を始めました。

このためにサムスン電子はデバイスアプリケーションを利用して多重アクセス(MEC)を可能にする技術を開発しました。

▲Wipsglobal.com、KR 10-2022-0092874、「無線通信システムでの多重アクセスエッジコンピューティング方法及び装置」

5Gとエッジコンピューティングを利用して無人ドローンを運用する技術もあります。

既存にはドローンで撮影した映像がドローンステーションを経てストリーミングされてバッファリングが発生する問題がありましたが、この技術はドローンステーションに5Gモジュールを設置して処理されたデータをエッジコンピューティングを利用して映像が途切れることなくリアルタイムで再生できるそうです。

▲Wipsglobal.com、KR 10-2331974、「5G及びMECを利用してデータを送受信する全自動無人ドローンシステム及び方法」

超連結時代を導いていけるか？

今回のポストで紹介したエッジコンピューティングは爆増するデータを安定的で快適に利用できる対案として浮上しています。

コネクテッドカー、モノのインターネットなど既に私たちが聞きなれている次世代技術もエッジコンピューティングが基になければ具現できなかったと思います。

すべてがデータで繋がる超連結時代においてエッジコンピューティングの発展がまたどんな変化と発展をもたらすか今後に注目です。

Japan Tel: +82-2-726-1113, 1107 | Fax: +82-2-777-7334 | wips-jp@wips.co.kr