2023年2月8日水曜日

【IP ISSUE】Be in it、技術に魅了される「CES 2023」

1月5日から8日までの4日間、世界最大規模のIT家電展示会である「CES 2023(国際電子製品博覧会)」がアメリカのラスベガスで開催されました。

歴代最大規模で開かれた今回のCES 2023は、韓国の企業469社を含めて全世界の各地から集まった約2,400社の企業たちが最新技術と製品を紹介する技術披露の場になりました。今回のポストでは、このCES 2023を盛り上げた技術と製品について調べてみたいと思います。

▲ アメリカ消費者技術協会(出所:CTA)

今年もモビリティの成長は続く

モビリティは製品を超えて、もはや技術そのものになりました。
完成車製造社たちを含めてモビリティ技術を紹介するブースは毎年CESイベントで最も多くの参観客を集める「常連さん」です。
今回のCES 2023でもモビリティは無限の技術発展と拡張の可能性を見せてくれました。

▲ CES 2023 基調演説で発表される「JOHN DEERE」の無人トラクター(出所:韓国経済)

まず最初に、自律走行トラクターです。
前回投稿した「アグリテック」でも「JOHN DEERE」の自律走行トラクターについてご紹介しましたが、今回のCES 2023で「JOHN DEERE」の自律走行トラクターがCES最高革新賞を受賞しました。

次に、韓国の「HYUNDAI MOBIS」は新しいコンセプトモビリティである「M.Vison HI」と「M.Vison TO」を発表しました。
「M.Vison HI」はレジャーと休憩などの目的で開発されたモビリティで、車両のガラスを大型ディスプレイに活用して映画鑑賞やインターネットショッピングができます。
「M.Vison TO」電動化基盤の自律走行車であり、e-コーナーモジュールとレーダー、ライダーセンサー、コミュニケーションライティングなどHYUNDAI MOBISの最新技術が融合されました。

▲ HYUNDAI MOBISの「M.Vison TO」(出所:HYUNDAI MOBISブログ)

HYUNDAI MOBISが発表した新しい概念のモビリティの核心は、コーナーモジュールにあります。
「e-コーナーモジュール」と呼ばれるこの技術は各車輪の中に駆動、制動、方向変換、サスペンションを統合した次世代技術です。

▲「e-コーナーモジュール」(出所:現代自動車ホームページ)
▲ Wipsglobal.com、KR 10-2022-0003189 A、「車両用のコーナーモジュール」

自律走行は電動車椅子の発展にも寄与します。CESの最高革新賞を受賞した日本の「WHILL」社の電動車椅子「Autonomous Model A」は、前方のステレオカメラ、後方のライダーセンサーを通じて障害物が現れると自ら避けていき、登録した目的地への自律走行帰還もサポートします。

▲「Autonomous Model A」(出所:連合ニュース)
▲ Wipsglobal.com、JP 6930047 B2、「電動モビリティ」

「ヒューマンテク」の頂点、デジタルヘルスケア

コロナ19によるパンデミック以後、我々の健康に対する関心は以前より高まり、ヘルスケア産業のデジタル転換も早まっています。このような流れはCES 2023でも確認できました。
グローバルバイオ企業たちはどのような革新を用意したでしょうか?

アメリカのバイオ企業である「BioIntelliSense」は、身体付着で様々な生体信号をリアルタイムで収集して分析もできるウェアラブルデバイス、「Bio Button」を公開しました。

▲ 「Bio Button」(出所:BioIntelliSense公式SNS)

このBio Buttonを体に付着するとクラウド技術基盤で遠隔治療ソリューションとして活用できて、送信されるバイオ信号には皮膚の温度から心拍数、姿勢、歩き方などの全体的な健康状況が含まれるそうです。

▲ Wipsglobal.com、US 2022-0401037 A1、「ML-based anomaly detection and descriptive root-cause analysis for biodata

韓国の企業たちも色んな製品を紹介しました。
今年初めて参加した「SK Biopharm」は人工知能技術基盤で癲癇患者の状態をリアルタイムで分析できるウェアラブルデバイス5種を公開しました。この製品たちは癲癇患者の発作を感知して治療をサポートするデジタル医療機器であり、SK Biopharmが韓国の「Seoul National University Bundang Hospital」と共同で進めた患者研究においても有意味な効果を得たそうです。

▲ 「SK Biopharm」の「ゼロワイアードTM(左)」、「ゼログラスTM(右)」(出所:SK Biopharmホームページ)

ベンチャー、スタートアップの活躍

ベンチャー企業とスタートアップの活躍も目立ちました。
まず、障がい者のための補助機器を製作する韓国のソーシャルベンチャー企業「DOT」の「DOT PAD」です。
ドットパッドは、視覚障がい者のための点字式スマートパッドで、2,400個のピンが上がってPC、モバイル、電磁黒板などに出た図形、記号、表、チャートなど視覚的グラフィックを触覚グラフィックで表します。
触覚で絵及びイメージを触って該当内容を認識できるため、教育と音楽など様々な日常的状況で接近性を高められるそうです。

▲ 「ドットパッド」(出所:韓国経済)

▲ Wipsglobal.com、KR 10-2022-0148793 A、「情報出力装置及び方法

POSCOグループの育成ベンチャー企業である「グラフェンスクエア」は、世の中で最も薄くて強い物質であるグラフェンで作った「グラフェンラジエーター」を披露して家電部門の最高革新賞を受賞しました。
グラフェンは0.2ナノメーター水準でとても薄いですが、銅より100倍以上熱の伝導率が高く、伸縮性もよくて「夢の新素材」とされています。

▲ 「グラフェンラジエーター」(出所:グラフェンスクエア)

この製品は既存のコイル方式のヒーターより最大30%の節電ができて、電磁波の発生量も少なくてエコ的であるだけではなく、ホログラムディスプレイを表示できる透明のウィンドウに様々な映像と情報も表現できるそうです。

▲ Wipsglobal.com、KR 10-2022-0115535 A、「可変形加熱装置

未来技術が集結した「CES 2023」

ここまで、「Be in it!」というスローガンで開かれた今回のCES 2023の主要技術と製品について調べてみました。
今回のCES 2023を通じてモビリティからヘルスケア、メタバースに至るまで人々の生活を便利で革新的に変えるための未来の技術を先に見れたと思います。
もっと革新的な技術と製品であふれるCES 2024もとても楽しみです!


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