2023年2月3日金曜日

【IP ISSUE】私たちの食卓を守って!「アグリテック」

深刻な気候変化と国間の紛争、農作物生産量の低下によって世界の食糧危機はどんどん深化しています。もう伝統的な農業方式で我々の食卓を守れない状況が近づいているのです。
今回の投稿では先端IT技術で農業革新を成し遂げる「アグリテック(Agritech)」について調べてみたいと思います。

▲ Clipartkorea.co.kr

シャベルの代わりにAIとビッグデータで農業をする「アグリテック」

アグリテック(農業テック、Agritech)とは、農業(Agriculture)と技術(Tech)を組み合わせた造語で、伝統産業である農業とAI(人工知能)、ビッグデータ分析など先端のIT技術が融合して農産物栽培から生産、流通、管理まで農業革新のための一連の技術開発と活動などを言います。

アグリテックを先導する主要技術としては、比較的に慣れている「スマートファーム」が代表的です。
スマートファームは言葉通り、知能化された農業システムを言います。モノのインターネット、ビッグデータ、AIなどのスマートファーム技術を利用して農作物の栽培と生産、流通などのすべての過程の効率性と便利性を高められます。

ディープラーニングで農作物の状態をチェック

農事の成敗は栽培する農作物の健康状態にかかっています。特に農作物の病虫害はその大きさと種類がそれぞれなので、人が目で認識するのが難しい場合もあります。韓国の一つの企業では、ディープラーニング分析で病虫害の迅速な判別と正確な健康状態を確認できるシステム技術を開発しました。

▲ Wipsglobal.com、KR 10-2478723 B1、「農作物病虫害モニタリング方法及び農作物病虫害モニタリングシステム」

この技術は統合システムに入力された農作物イメージを基にリアルタイムで農作物の健康状態をモニタリングして、もし農作物が病虫害にやられた場合、該当病虫害の種類と深刻度分析はもちろん、隣の農家への病虫害電波度まで予測して事前予防をサポートするそうです。

IoTで植物栽培と畜舎管理まで

最近家庭でも簡単に植物を育てられる「植物栽培機」が続々リリースされて多く人気を集めています。
しかし今までの植物栽培機は、植物の各品種と成長過程が反映された栽培環境の造成と光源モジュールの制御が難しかったです。
そこで韓国の「SK Magic」はこのようなポイントを補完するために、IoT(モノのインターネット)を利用したスマート栽培機用の光源モジュールと植物栽培システムを開発しました。

▲ Wipsglobal.com、KR 10-2475601 B1、「IoTを利用したスマート植物栽培機用の光源モジュール、スマート植物栽培機及びスマート植物栽培システム」

この技術は、時間による自然光の変化を自動的に反映、制御する光源モジュールが植物栽培機に搭載された各植物種子に透過される照度を設定できて、IoT機能を通じて植物栽培機とつながっているユーザーの携帯に栽培中の植物の成長過程も送信できるそうです。

IoTはウイルス感染に衰弱した家畜の畜舎消毒と殺菌システムもサポートできます。
該当技術はIoTを利用してシステムとつながっているユーザーのスマートフォンを通じて畜舎の内部映像から湿・温度、悪臭のセンサー測定値をモニタリングできて、畜舎のUV殺菌消毒装置も遠隔で制御できる技術です。

▲ Wipsglobal.com、KR 10-2357974 B1、「モノのインターネットを利用した畜舎感染予防及び殺菌消毒システムとその方法」

今後は農具も自律走行時代

自律走行技術は今では自動車産業でのみ確認できる技術ではありません。
もう農場と耕作地でも人の代わりに自ら働くトラクターとロボットを見かけることができます。
高齢化と人手不足現象が加速している農村に自律走行トラクターとロボットの登場は干天の慈雨です。

既にグローバル農機&トラクター製造企業である「John Deere」は、完全自律走行トラクターである「8R」を公開しています。
8Rは、運転者がいなくても種まきや地ならし、運転まですべて自律で走行が可能だそうです。

韓国の企業たちもこの自律走行トラクター開発に力を入れています。
農機専門企業の「TYM」は、運転者の操作なしで自律的に経路を作って追いていける自律走行トラクター技術を開発しました。

▲ Wipsglobal.com、KR 10-1339750 B1、「自律走行トラクター」

TYMは既にこの自律走行トラクターの商用化を目の前にしていて、もうすぐリリースする計画だそうです。

自律走行技術は、農業用のロボットにも適用されます。
この技術はエコ除草ロボットに搭載された自律走行システムで、カメラセンサーとGPSを通じて除草が必要な位置に自ら移動して除草を実行する技術です。

▲ Wipsglobal.com、KR 10-2389379 B1、「除草ロボットの自律走行システム」

人類の食べ物を守るアグリテック

世界的に深刻な食糧危機を迎えた今、私たちはもちろん次の世代のための食糧問題は既に解決が至急な共通課題になっています。
もちろん、アグリテックが複合的な要素が絡んでいるこの食糧危機を解決する最上の解決策ではないかも知れませんが、食糧危機をIT技術で対応するための開発と努力が集まれば新しい農業革新の希望になると思います。

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