グローバル家具企業イケア
2014年12月、韓国に1号店をオープンしたイケアは世界で最も大きい家具流通企業でスウェーデンに本社を置いています。
完成品を販売してきた韓国の家具市場で、安い価格と多種の家具、DIY政策を前面に出したイケアはとても斬新なサービスだったため、多くの人気を集めました。
▲ intomark.com INTOMARK商標検索<イケア登録商標> |
韓国企業との紛争
韓国の家具企業の「MARKET B(マーケットビー)」代表のA氏は2006年に「イケアB」という名前で事業者登録をして同じ名前のショッピングモールサイトを運営しました(ikeab.com / ikeab.co.kr)。
これに対してイケア側は韓国に進出する前の2009年に2回にかけてマーケットビーに警告状を送りました。
警告状にはマーケットビーが該当ドメインの使用を中止してイケアに渡すべきだとの内容がありました。
マーケットビーはイケア側の要求を受け入れて2010年に該当ドメインをイケアに渡しました。
また、マーケットビーはイケアの人気シリーズの商標ととても類似した文言を商品表紙に使用して、模倣ではないかとの疑惑が提起されてきました。
▲ flickr.com ⓒ Michell Zappa |
イケアの不正競争行為禁止請求訴訟
2015年、イケアの持ち株会社で知的財産権を所有しているインターイケアシステムズはマーケットビーに商標侵害に該当する製品の販売中止を求めました。
また、OEM、ODM業者から家具の供給を受けて類似する模様の並行輸入製品を販売することも問題にしました。
しかしマーケットビー側は要求を拒絶して全面対応することを予告し、二つの会社間の紛争の溝が深まりました。
2016年、結局イケアはマーケットビーを相手に不正競争行為禁止などの請求訴訟を提起しました。
訴訟でイケアは商標侵害による損害を賠償しなければならないと主張しました。
▲ market.kr <マーケットビーホームページ> |
マーケットビーの反論と1審判決
マーケットビー側は自社が製品を販売する当時、イケアの商標が国内に広く認識されたと捉えるのは難しく、イケアが販売する製品はOEM、ODM方式で生産されるので独占的なデザイン権を保有していないため、これを不正行為とみなすことはできないと反論しました。
去年、1審裁判部はマーケットビーのイケアビーがイケアの商標にアルファベットだけを追加したもので新しい意味を付与したとみなすことは難しく、消費者に誤認、混乱を招く恐れがあると判断しました。
しかし一部の製品は不正競争行為に該当するが、マーケットビーがイケアより先に販売した製品は模倣したと見なすことはできないとして1,200万ウォン賠償の一部勝訴判決を下しました。
▲ blog.daum.net/ikeab <現在は運営されていないイケアビーブログ> |
終わらない両社の法廷攻防
イケア側は裁判所の判決に不服して控訴しました。
韓国の企業は自社の製品がイケアと似た部分はあるが、明らかに違って組立方式も違うとして、イケアという巨大企業が中小企業を強迫して利益を取ろうとしか見えないと強く反発しました。
控訴審は今月の22日に進められる予定だそうですが、イケアと韓国の中小家具企業の訴訟がどのような結末を迎えるか今後の成り行きが注目されます。
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