【WIPSTUDY】台湾の特許訴訟ケーススタディ #1
今回の投稿では、アメリカで実際にあった台湾企業と韓国企業のUS訴訟ケースを以下にフォーカスを合わせて確認してみたいと思います。
・訴訟ケース検索
・統計
・ドケット(Docket)情報
<利用データベース:WIPS Global>
1-1. 訴訟ケース検索及び統計
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▲ Wipsglobal.com <WIPS GlobalのUS訴訟検索> |
◀US訴訟2016年~2018年
最近の3年間、USであった特許関連訴訟は合計13,813件であり、訴訟単位でグルーピングをすると13,030件であることが分かります。
※訴訟単位グルーピングは、最初の原審と関連するケースをグルーピングする機能です。
その訴訟件を確認してみると、連邦地方裁判所で89%、CAFC(連邦巡回区控訴裁判所)で9%、そしてITC(国際貿易委員会)と最高裁判所でそれぞれ1%が終結していることが分かります(左)。
管轄裁判所を確認してみたところ、テキサス東部裁判所が25%、そしてその次をデラウェア及びカリフォニア中央裁判所が次いでいて、テキサス及びデラウェア地方裁判所に全体の40%以上の訴訟ケースが集中していることが分かります。
それでは台湾のケースを確認してみます。
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▲ Wipsglobal.com <WIPS GlobalのSmart Angle> |
合計13,813件のUS訴訟に関連している特許は11,939件です。
その中に日本、韓国、台湾などアジアの特許もあり、台湾の文献は110件で全体の1%を占めております。
最近3年間、USで提起された訴訟に関連する特許の台湾出願人のランキングは以下通りになります。
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▲ Wipsglobal.com <WIPS GlobalのSmart Angle> |
全体の期間も確認してみます。
USでは全体で90,564件の訴訟があって、それらの訴訟は46,745件の特許と関連しています。
最近3年間の統計と同じく台湾は合計509件で全体の1%を占めております。
下記のチャートは、訴訟に関連している509件の特許のトップ出願人です。
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▲ Wipsglobal.com <WIPS GlobalのSmart Angle> |
上位10位の出願人ランキングをみると、ほとんどの特許訴訟が電気、電子、半導体及びコンピューター分野に集中していることが分かります。
それでは、ここからはAU Optronics Corp.(上記の4位)と韓国のサムスン電子の間であった液晶ディスプレイに関する実際の訴訟ケースを検討してみたいと思います。
1-2. ケーススタディ
AU Optronics Corp. vs Samsung Electronics Co., Ltd
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▲ Wipsglobal.com <WIPS GlobalのUS訴訟検索> |
・ケースタイプ:侵害
・裁判所:デラウェア地方裁判所
・製品:サムスン電子の46インチLCDTVモデル「LN46C630K1F」
・原告:AU Optronics Corp.
・被告:サムスン電子ほか4社
・特許:US7286192
この訴訟ケースはAU Optronicsが2007年に出願した特許と関連して、2011年6月27日に提起された侵害訴訟で2012年1月27日にデラウェア地方裁判所でクローズされたケースです。
特許権の所有者がサムスン電子を含めた4社を訴えたケースであり、原審フロー図(Original Case Flow)から連邦地方裁判所の段階でクローズしていることが分かります。
1-2. ドケットレビュー
この訴訟ケースは、クロスライセンス契約で解決されました。
ドケット情報を通じてケースの結果を確認することができます。
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▲ Wipsglobal.com <WIPS GlobalのUS訴訟検索-詳細表示> |
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▲ <詳細表示-ドケット情報> |
◀特許クロスライセンス契約
ドケット情報から引用:
「AU Optronics Corporationとサムスン電子は去る金曜日にLCDに関連する複数の訴訟件に対して地方裁判所とアメリカ国際貿易委員会(ITC)で合意した。」
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