LG電子の無線事業終了と無線通信標準特許
2021年4月、LG電子はモバイル事業の撤退を発表しました。その後、多くの特許専門会社が、LGの通信関連特許の買い取りを試みました。専門家もLG電子が保有している特許を維持するには多く費用が必要であり、販売する可能性が高いと予測していましたが、LG電子はモバイル事業から撤退しても、特許は保有することにしました。無線通信技術はモバイルだけではなく、スマート家電、loT基盤の製品など活用度が高いためです。
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LG電子の無線通信特許が魅力的な理由は?
LG電子はLTEと5Gに関する標準特許を約2万4千件保有しています。LTE標準特許は2012年から2016年までの5年間、世界1位を占め、5G標準特許の保有現況も世界3位を記録しました。業界ではLG電子の5G標準特許の市場価値を1~2兆と分析しています。5G標準特許はファーウェイ、サムスン電子、クォルコムなどいくつの企業が寡占しているため希少性が大きいだけに、その価値も高く策定されるためです。
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うなぎのぼりのLGの無線通信技術の特許
最近、LG電子は標準特許訴訟で勝訴し続け、無線通信分野の技術力を改めて認められています。2018年、ウィコ(Wiko)をLTE標準特許に対する特許侵害禁止訴訟を起こしたLG電子は、訴訟に勝利した後、Wikoにドイツ内の販売禁止訴訟を起こしました。結局、Wikoの親会社である中国のティーノ(Tinno)は、LG電子とグローバル特許ライセンスの契約を締結しました。また、中国のTCLとのLTE標準特許訴訟でも勝訴し、既に販売された製品に対する回収廃棄及び販売禁止判決を導きました。
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5Gを超え、6Gへ
LG電子は6Gの核心源泉技術を確保するために持続的に研究 ・ 開発(R&D)を進めています。2019年、韓国科学技術院と共同で「LG - KAIST 6G 研究センター」を設立し、去年の初めには、グローバル無線通信テスト計測装備メーカーのキーサイト(Keysight Technologies Inc.)との協業を強化しました。去年8月には6GHz(テラヘルツ)帯域を活用し、外で通信信号を100メートル以上伝送するという成果を上げました。また米国通信産業協会(ATIS)主管の「ネクストGアライアンス(Next G Alliance)」の議長社に選ばれました。6G関連の先行技術議論及びサービスの方向性提示など核心的な役割すると思われます。
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韓国政府も、6G技術の国際標準を先導するという計画で動いています。科学技術情報通信部は官民合同の6G戦略会議を開催し、研究開発実行計画を樹立しました。政府が重要標準特許保有で世界1位、装備市場シェアで世界2位を目指すだけに、LG電子にも影響があるでしょう。LG電子が6G分野でも無線通信分野を先導できるか注目されます。
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