最近、米国でフィリップス(Philips)が、アイデアビレッジ(Ideavillage Products Corp)にシェーバーのデザイン侵害訴訟を起こしました。フィリップスは1940年代から男性用シェーバーや鼻毛カッターを製造 · 販売しており、関連売上が年間約3億6千5百万ドルに達します。また、世界的には約6万件の特許と約4万8千のデザイン権を保有しており、男性美容製品に関わる300件のデザインおよび500件の実用特許を米国出願しました。
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▲ usa.philips.com <Philips> ▲ ideavillage.com <Ideavillage> |
ウォールブレード(OneBlade)シェーバー
フィリップス · ウォールブレード(OneBlade)は、2016年に発売された男性用電気シェーバーであり、手動シェーバーを連想させるデザインでした。 当時は丸型形ヘッドと内部カッターで構成された回転式シェーバーやホイルレイヤーの下に振動する内部刃(blade)を使った直線型のホイルシェーバーが一般的でした。とても大きくて重かったです。フィリップスは差別化された新たなデザインを守るために、2014年からシェーバーや刃デザイン特許を出願しました。
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▲ philips.com <他社との比較> |
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▲ wipsglobal.com <Onebladeの特許> |
被告はどちらか?
アイデアビレッジ (Ideavillage Products Corp)は、1999年設立された米国のリテール企業であり、様々な生活 / 家電用品を販売しています。この中で男性美容製品であるマイクロタッチ(Micro Touch)ブランドの製品が、フィリップスのワンブレードとイッシュがありました。シェーバーのマイクロタッチソロ(Micro Touch Solo)は、2017年11月に発売し以来、2020年第2世代版を販売中です。
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▲ usa.philips.com <PhilipsのOneblade> ▲ ideavillage.com <Micro Touch Solo> |
フィリップスは、被告がフィリップスのデザイン権を侵害し、ウォールブレードの製品より低価で販売をすることで不当な利益を取っていると主張しています。
髭剃りだけではない?
原告は被告がシェーバーだけではなく、鼻毛、耳毛、眉毛などを整理する毛カッターのデザイン権も侵害したと主張しています。被告はフィリップスの鼻毛カッターが発売される前に、マイクロタッチマックストリマーという鼻毛カッターを販売していました。この時まではフィリップスと問題はありませんでした。しかし、マイクロタッチマックストリマーのアップグレードバージョンであるマイクロタッチマックスチタントリマー(Micro Touch Max Titanium)の発売後、問題が発生しました。フィリップスが鼻毛カッターにもデザイン特許を出願していたからです。
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▲ wipsglobal.com <Philipsの鼻毛カッター検索結果> |
原告は、被告のマイクロタッチマックスチタニウムトリマーがフィリップス · ノーズトリマーに関するデザイン権を侵害したと主張しています。 最近提起された訴訟ですので被告側の資料はまだありません。デザインが侵害されているかどうかは簡単に判断できる問題ではないため、結果がどうなるか気になります。
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