今回のIP NOTEでは、特許を中心に技術資産管理方法について確認してみます。
1. 特許の機能
特許は所有者の同意無く第三者が特許発明を実施できないようにする権利を付与します。特許権者は一定期間の間、特許の権利範囲内で発明を自由に実施できてこれによって発生する収益を独占できるようになります。2. 特許の代替手段
特許を代替して技術資産を管理できる方法として、営業秘密(Secrecy)と戦略的公開(Publishing)があります。営業秘密は言葉通り、公に知られておらず独立された経済的価値を持つもので企業内で秘密として管理される生産方法、販売方法およびその他営業活動に有用な技術上または経営上の情報を言います。特許と違って秘密が守られる限り、独占的な権利が保障されます。一方、戦略的公開は他人が同一か類似する発明、芸術・文化的創作に対して知的財産権を確保できないように技術を公表することです。誰もが自由に実施できて広く拡散する可能性があるので、全般的な技術水準を向上できるだけではなく、該当技術を業界の標準にして市場を先占することができます。どんな戦略をとるのが良いかは慎重に判断する必要があります。
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3. 技術資産管理方法の選択
この3つの方法の内、どの管理方法を選択するかは企業に与えられた環境はもちろん、収益独占と自由実施観点からみて判断する必要があります。◆収益独占
技術革新で発生する収益をどれだけ独占的に確保できるかは法的手段および技術特性と関連があります。一般的には模倣が難しいほど収益規模が大きくなります。しかし技術が成熟段階にあるか、補完的産業では模倣が難しいとしても必ずしも大きな収益を得るとは限りません。産業によって独占の程度が異なるという意味です。それではどんな方法がより効果的でしょうか?
一般的に特許と営業秘密が戦略的公開より効果的です。技術そのものだけではなく、技術を元にした製品、サービスおよびライセンス販売を通じて収益を独占できるためです。ただ、技術の複雑性が大きくなると特許が営業秘密に比べて有利です。競争者のR&Dを防御して協商の優位に位置することができて、新規顧客を確保して投資を誘致するのに役に立つためです。今日ではどんどん技術が複雑になっているのでこのような特許の長所がもっと注目を浴びています。
◆自由実施権保障
特許は先行技術に寄与するため、ある程度自由に実施できる権利を付与します。戦略的公開は大衆に公開した以上、特許として登録はできないですが、特許と同じく実施の自由を享受することはできます。しかし営業秘密は他人が先に特許を確保するとそれ以上自由に実施することはできません。そのため、自由実施権を保障する方法としては特許と戦略的公開が営業秘密より効果的です。
もちろん現実的には背景技術の複雑性も考慮しなければなりません。他人が関連知財権を保有している場合、実施が制限される可能性があります。そのため、先導企業は特許ポートフォリオ戦略で対応します。多様なライセンス契約が可能なように防御的協商位置を確保できるためです。特に他の知財権者が先導企業の特許に依存する複雑な技術分野では、特許を保有することが効果的です。Googleがモトローラから大規模特許ポートフォリオを引き受けたことにはこのような目的もあります。公開だけでは協商に有用な知的財産権を確保できません。つまり、技術複雑性が増加するほど特許が公開より自由実施権保護に有利です。
技術成熟度が高い分野ではどうでしょうか?同じく特許が効果的です。技術が成熟するほど未来技術は先行技術を基盤にするため、先行特許が未来技術の商用化を妨害する可能性があります。このとき、特許ポートフォリオが強力な会社はクロスライセンシング(Cross Licensing)、グラントバック(Grant-back)などを活用して改良技術に関連するイシューを避けることができます。現在のみならず、未来技術の自由実施のためにも特許が戦略的公開より卓越しているということです。
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時には特許を取得するより戦略的に公開したほうが良いです。業界の全般的な技術水準を向上したり補完的発明、製品およびサービスから収益を創出できるためです。営業秘密で維持することで収益を守る方法もあります。しかし、特許は生産、マーケティングのみならず特許権販売、多様な類型のライセンスまで幅広く商用化できる手段です。管理費用および競合他社の関連技術発明のような負担にも関わらず収益独占と自由実施観点で優秀な戦略である可能性が高いです。
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1. 'The patent management trichotomoy: Patenting, publishing, and secrecy, Marcus Holgersson and Martin W. Wallin(2017)'から要約及び抜粋
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