中国の無線掃除機、チャイソン
「チャイソン」は中国の「チャイナ(China)」とイギリスの有名掃除機ブランドの「ダイソン(Dyson)」が合わさって作られた新造語です。
ダイソンがとても高い値段にも関わらず無線掃除機の便利さで多くの人々から関心を集めると、中国の企業たちがダイソン掃除機に似た形で多くの製品を生産しました。
生産初期には品質が低くてあまり注目を浴びていなかったですが、どんどん技術力が高くなって機能が改善されて低い値段の割には悪くない性能を見せるようになると、人々は中国のダイソン掃除機という意味でその製品たちを「チャイソン」と呼ぶようになりました。
▲NAVERショッピング <韓国のショッピングサイトでの「チャイソン」検索結果> |
韓国に登録された「チャイソン」商標権
消費者から安くて使える「チャイソン」に多くの関心を集めると、ある企業が「チャイソン」という名称を商標権で出願しました。
当時「チャイソン」に対する登録可否について色々論争がありましたが、1年5ヶ月の審査の末に商標権として登録されました。
以後オープンマーケットを中心に「チャイソン」という名前で中国の製品を販売している企業たちを対象に、商標権侵害を主張して使用禁止を要請しました。
▲Intomark.com 商標検索システムINTOMARK<チャイソン登録商標> |
効力を否認された「チャイソン」
「チャイソン」という単語を使用できなくなると、「チャイソン」を使っていた他の企業たちが特許審判院に「チャイソン」商標権の効力を認められないという内容で消極的権利範囲の確認審判を提起しました。
これに裁判部は、商標権登録審査と違って「チャイソン」商標権の効力を認めませんでした。
「チャイソン」という単語は特定ブランドを称する単語ではなく、中国で作られた無線掃除機を意味する技術的表彰として捉えるのが妥当であるとの理由でした。
裁判部は、中国の無線掃除機という意味で多くの人たちが使っていて識別力をなくしたので一つの企業が独占することはできず、全ての人たちが「チャイソン」という名称を使えると判決しました。
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▲ pixabay.com |
誰でも使えるようになった「チャイソン」
「チャイソン」のように多くの人たちが使用するようになって識別力をなくしたケースは以前にもしばしばありました。
「ホチキス」や「タイレノール」のような単語も既存には商標権として登録されていましたが、たくさんの人たちが使うようになって識別力をなくし、現在は商標権として認められないようになりました。
「チャイソン」の商標権効力否認は、商標の先占も重要だけど商標を使う状況と登録以後の管理もとても重要であるということを見せるいいケースだと思います。
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