世界中を熱狂させた2026年北中米ワールドカップが、スペインの華々しい優勝とともに、幕を閉じました。選手たちの華麗なプレーや数々の感動的な瞬間が、今も心に残っている方も多いのではないでしょうか。
ところで、あの激戦のピッチで数々の名場面を生み出したもう一人の主役、公式試合球「トリオンダ(TRIONDA)」には、実は数多くの最先端の特許技術が詰め込まれていることをご存じでしょうか?
ワールドカップの興奮が冷めないうちに、勝負を支えた「トリオンダ」に隠された驚きの特許技術の世界を、さっそくひも解いていきましょう!
ワールドカップの興奮が冷めないうちに、勝負を支えた「トリオンダ」に隠された驚きの特許技術の世界を、さっそくひも解いていきましょう!
ワールドカップごとに新しく登場する公式試合球
第1回大会となった1930年のウルグアイ・ワールドカップでは、国によって使用するボールが異なっていました。
決勝で対戦したウルグアイとアルゼンチンは、互いに自国のボールを試合で使用すべきだと譲らず、最終的に前半はアルゼンチンのボール、後半はウルグアイのボールを使用することになりました。興味深いことに、試合も前半はアルゼンチンがリードしていましたが、後半にウルグアイが逆転し、優勝を果たしました。
この出来事をきっかけに、その後のワールドカップでは開催国の裁量によって公式試合球が採用されるようになり、1970年からは国際サッカー連盟(以下、FIFA)が公式試合球を選定し、4年ごとに開催されるワールドカップで使用しています。
FIFAから公式試合球の製造に関する独占的な権利を与えられたアディダスは、1970年に初の公式試合球「テルスター(Telstar)」を発表しました。それ以来、現在に至るまで、アディダスがワールドカップの公式試合球を手がけています。
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| ▲filckr.com @ UKinUSA |
歴代ワールドカップ公式試合球の中でも最も進化した「3つの波」
2025年10月3日に初めて公開された北中米ワールドカップの公式試合球が「トリオンダ(TRIONDA)」です。開催国であるアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国を象徴するカラーが採用されており、ボールの名前もスペイン語で「3つの波」を意味しています。
トリオンダは、歴代ワールドカップの公式試合球の中で最少となる4枚のパネルで作られています。空気抵抗をできるだけ均等に分散できるよう設計されているほか、カタール・ワールドカップの公式試合球「アル・リフラ(Al Rihla)」と同様、内部にはモーションセンサーが搭載されています。
このモーションセンサーによって、ボールの軌道や速度、回転などの動きに関するデータをリアルタイムでVARシステムに送信し、これによって審判はオフサイドやボールがラインを割ったかどうか、ゴールが成立したかどうかなどを、より迅速かつ正確に判断できるようになっています。
また、これまでモーションセンサーを内蔵していた公式試合球とは異なり、トリオンダではセンサーがサイドパネルに取り付けられていて、試合前にはワイヤレス充電が必要です。
サッカーの公式試合球も、時代とともにますます科学的・技術的な進化を遂げているのです。
トリオンダを支える主な特許技術
最先端の公式試合球「トリオンダ」を支える、3つの重要な特許技術をご紹介します。
1. ハードウェアの要となる技術「強烈なキックの衝撃からセンサーを徹底的に守れ!」
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| ▲Wipsglobal.com、US8771110、「Ball」 |
この特許は、ボール側面のバルブアセンブリにセンサーモジュールを一体化して搭載し、保護する技術です。
トリオンダをはじめとするアディダスの「スマートボール」の原点ともいえるこの特許技術は、選手が時速100kmを超えるスピードでボールを蹴っても内部のセンサーが損傷しないよう、キックによる衝撃を吸収する仕組みを備えています。
さらに、1種類のセンサーだけでなく、加速度センサーと磁気センサーを連動させることで、ボールの回転軸や回転数(RPM)を高い精度で算出します。
特に注目したいのが、ボールが動いているときだけセンサーが起動する省電力技術です。こうした技術が、今回のトリオンダに採用されたサイドパネル搭載型センサー技術を支える重要な基盤となっています。
トリオンダをはじめとするアディダスの「スマートボール」の原点ともいえるこの特許技術は、選手が時速100kmを超えるスピードでボールを蹴っても内部のセンサーが損傷しないよう、キックによる衝撃を吸収する仕組みを備えています。
さらに、1種類のセンサーだけでなく、加速度センサーと磁気センサーを連動させることで、ボールの回転軸や回転数(RPM)を高い精度で算出します。
特に注目したいのが、ボールが動いているときだけセンサーが起動する省電力技術です。こうした技術が、今回のトリオンダに採用されたサイドパネル搭載型センサー技術を支える重要な基盤となっています。
2. 0.001秒が勝負を分ける「足先が触れた、その一瞬を判定する」
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| ▲Wipsglobal.com、US2026-0034423 A1、「Athletic Equipment Motion Monitoring Methods and Systems」 |
アディダスが2025年に出願したこの最新特許は、ボールのわずかな動きや接触をリアルタイムで検知するアルゴリズム技術です。
選手の足がボールに触れた瞬間のデータを超高速でVARシステムへ送信し、ボールに触れたタイミングや速度、軌道、回転数をAIが瞬時に解析するため、オフサイド判定の際にはパスを出した選手の足からボールが離れた正確なタイミングを0.001秒の誤差もなく捉えることができます。
さらに、こうして取得されたデータは、試合終了後には各クラブの戦術分析に活用できるデータへとすぐに変換されます。
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| ▲Wipsglobal.com、US11150321、 「System for orientation estimation from radio measurements」 |
アディダスの強力なスポーツデータパートナーであるドイツの「KINEXON(キネクソン)」が登録したこの特許は、UWB(超広帯域)無線信号を利用し、ピッチ上におけるボールの位置と向きをリアルタイムで把握する技術です。
従来のGPSトラッキングシステムでは、ボールの位置を2次元上の「点」として表示するだけでした。しかし、この技術では、ボールがどの方向に傾き、どのように回転しているのかまで、3次元でリアルタイムに推定することができます。
特に、ボールが高速回転することで生じる無線信号の周波数のずれをアルゴリズムによって高精度に補正・計算できるため、ボールがゴールラインやタッチラインを完全に越えたかどうかを正確に判定することができます。
2026年ワールドカップは幕を閉じましたが、たった一つのボールに凝縮された特許技術とイノベーションの物語は、次の舞台に向けてこれからも進化を続けていくことでしょう。
今回ご紹介した「トリオンダ(TRIONDA)」の特許技術のように、今後も興味深く価値ある世界の最新技術・特許情報をお届けしていきます!
選手たちの足元から生まれる数々の名勝負の裏には、このような最先端の科学と数多くの特許技術、そして緻密な技術開発の積み重ねがありました。
今回ご紹介した「トリオンダ(TRIONDA)」の特許技術のように、今後も興味深く価値ある世界の最新技術・特許情報をお届けしていきます!
選手たちの足元から生まれる数々の名勝負の裏には、このような最先端の科学と数多くの特許技術、そして緻密な技術開発の積み重ねがありました。
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