韓国の代表肝機能改善剤、「ウルサ」
デウン製薬の前身である大韓ビタミン社が開発した肝機能改善剤「ウルサ」は、1961年に初めて作られました。
当時製造されたウルサは、錠剤型の丸薬で苦さと喉にひっかかりやすい短所があってあまり注目されませんでした。
引き続き研究と投資を行ったあげく1974年にウルサの軟質カプセルを開発して、以後自動化生産に成功して大きい成功を収めました。
現在、海外進出にも成功して韓国を代表する肝機能改善剤として位置づけています。
▲ ursa.co.kr 「ウルサホームページ」 |
アモーレパシフィック(AmorePacific)の「URSA」商標
2010年9月、アモーレパシフィックは「URSA」という商標を出願して家庭用洗剤および化粧品などにこれを使用する計画であることを明らかにしました。
しかし2011年、特許庁は既にリリースされたデウン製薬の「ウルサ」と名称と観念が同様との理由で「URSA」の商標登録を拒絶しました。
アモーレパシフィックは補正を通じて商標を再出願しました。
デウン製薬が異議を提起しましたが、結局2013年に商標が登録になりました。しかしその後、URSA名称を使用した製品はリリースしませんでした。
去年の8月、デウン製薬はアモーレパシフィックが登録した商標を製品に使用していないとのことで、商標不使用取消審判を提起しました。
特許審判院は請求成立審決を下してアモーレパシフィックの商標登録を取り消しました。
▲ www.intomark.com INTOMARK商標検索「デウン製薬の商標」 |
イルドン製薬の「ウルナミン」商標
イルドン製薬は2012年、「ウルナミン」という商標を出願して登録しました。
自社の代表ブランド「アロナミン」商標を保護するための目的で出願したものですが、アモーレパシフィックと同じくウルナミン商標を使用した製品はリリースしていませんでした。
2016年デウン製薬は「ウル」が入った商標が発音や分類群からウルサと混乱を招く可能性があると商標登録を取り消して欲しいと要請しました。
これに特許審判院はデウン製薬の肩を持ちました。
▲ www.intomark.com INTOMARK商標検索「イルドン製薬の商標」 |
「ウルサ」ブランド保護のための持続的な努力
デウン製薬は「ウルサ」の権利を保護するために2016年に楕円形に濃い緑色と薄い緑色が活用されたウルサカプセルの立体商標登録もしました。
特許庁から商品の出処を表す商標として、識別力があると認められたのです。
▲ health.kr 「韓国薬学情報院ホームページ」 |
権利の獲得だけではなく、自社の商標権の侵害防止のために持続的なモニタリングも行っているようです。
このようにデウン製薬は代表ブランドのウルサの保護をとても重要に考えています。
ブランドの価値を高めてこれを毀損させないためには、商標権の管理に格別に力を入れた方がよさそうです。
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